こんにちは、杉原佳子です。
先週末は節分。節分は「季節を分ける」という意味だそうですね。
3日が冬の終わりで4日は立春、暦の上での春の始まり。
また10日は春節でした。9日は日本で言う大晦日なのだそうです。
国や習慣によっても、1年の区切り方は色々です。
また以前、植木屋さんから聞いた話が、心に残っています。
桜の樹の1年の始まりと終わりの話。
私はそれまで、開花が桜の1年の始まりだと思っていました。
ちょうど4月に、入学式や入学式など、
人生の節目の行事とリンクする時期だからかもしれません。
しかしその植木屋さんによると、
開花は1年の終わり、その後の新緑が始まり、なんだそうです。
初夏から夏にかけて葉が茂り、秋になると落葉し、
冬になると、すっかり枯れ枝だけの姿になります。
しかし、枯れ枝の先には、すでに小さな蕾がついています。
その蕾が冬の寒さに負けずに、少しずつ成長し、
春の暖かさの訪れと共に、蕾がふっくらとピンクに色づき、
やがて一斉に花が咲きます。
桜にとっての開花とは「最後の華を咲かせる」、
そんな意味があるのかもしれませんね。
そして私たち人間も、自分の視点を変えることによって、
自分にとっての1年の区切りを自由に設定できるように思います。
例えば私にとっては、2月8日が、1年の始まりの日です。
それはこの日が、私の乳がんの手術の日だったから。
乳がんの手術を受けたその日から、私の新しい人生が始まった、
そんな風に感じてます。
だからこそ、ここ数年、この時期には、絵を描くようになりました。
これまでの1年を振り返って、
またこれからの1年をどう生きていきたいか、
普段、日常生活の中でなにげなく考えていた気持ちを集結し、
それらの気持ちを色に置き換えて、絵に表現します。
そして数年分たまった絵を見比べると、
その1年の中で、変化していった気持ち、
あるいは、ずっと変わらずに持ち続けている気持ちなどが、
その色や表現方法から、改めて感じられます。
自分自身を客観的に見る、よい機会になっています。
皆さんも、1年に1回、自分が節目だと感じる時期を見つけて、
その時の気持ちを絵に表現してみてはどうでしょうか。
文章とは一味違った、気持ちの記録になることと思います。
今日の写真は、今朝撮った、桜の蕾。
まだまだ寒さが厳しい中でも、だいぶ膨らんできています。
今年の東京の開花日は、3月25日の予報。