茨城県桜川市の小山寺にある三重塔。

 

 

平安時代の西暦735年、聖武天皇の勅願によって小山寺が開かれた時に建てられた初期の三重塔には、第三準皇后の天音姫の菩提が弔われていました。

 

 

現在残されている三重塔は室町時代に再建されたもので、室町時代に建てられた塔は、関東より北では栃木県の西明寺三重塔と、この塔しか現存していません。

 

 

西明寺三重塔よりも建てられた時期は古いので、この塔が関東より北にある三重塔で最も歴史のある古い塔という事になります。

 

それでも日本全国で見ると、31番目の古さという事らしいので、いかに西日本の塔が古いか分かります。

 

西明寺三重塔と同じく、この塔も国の重要文化財に指定されています。

 

 

昭和63年から3年をかけ、創建当時の姿への復元が行われましたが、そこから30年以上が経過した今年、老朽化が進んだ屋根を修繕する資金のクラウドファンディングが行われたそうです。

 

無事に目標額を達成し、これから修理が始まるところ。

 

 

確かに、栩葺(薄い板を重ねた工法)の屋根は、かなり経年劣化でボロボロな部分が目立ちますね。

 

 

その一方、外見だけ見る限りでは、塔身の方は大きな綻びが見られず、保存状態は悪くない様子です。

 

 

塔の内部には、釈迦三尊が安置されているそうです。