皆さんは、
高級ブランドのコーヒーカップを
日常的に使う派?使わない派?
受講生さんからこんなお話を伺いました。
Aさんは、高級ブランドの陶器が好きで、
コーヒーカップをコレクションしていたそうです。
ある時、事情があって
大きな家から小さな家に越す事に。
コレクションしていた、コーヒーカップは、
未使用だったので、惜しい気もしましたが
小さな家では、保管することもムリなので、
お世話になった友人に差し上げました。
親友に、一番お気に入りのカップを上げた時に、
その方が「私はこのカップをしまっておかないで、使うよ」と。
「このカップの最初のお客様はあなたです」と言って
差し上げたばかりの素敵なカップで
コーヒーを淹れてくれたそうです。
その時に、Aさんは「こうやってお気に入りのカップで
コーヒーを楽しむ事だってできたんだ」と気づいたそうです。
Aさんは、高いモノ=壊れてはいけない=
大事に保管と言う固定観念に捉われていたのです。
意外と人間て融通がきかない生き物で、やり方は
一つではナイと言う事に気が付かないものです。
モノは使われることによって、初めて意味を持ちます
上質なコーヒーカップは、くちびるに当たる部分の
厚みといい、全体の重みといい、コーヒーを美味しく
頂けるように計算されています。
上質なモノに触れるという行為が、
五感を磨くということにも繋がるのです。
そして、心のゆとりや癒しにも…。
Aさんはご友人の愛情に、涙しながら、
コーヒーを味わったそうです。
Aさんのことを思うご友人の温かな心遣いで、
執着という一番やっかいなものを
手放すことが出来たのでしょう。