今年はショパンの幻想即興曲に挑戦しています。

この曲は弾きたくても弾けなくて、
それでも楽譜だけは小学生の頃に買い
中間部だけ練習していたりしました。

 私がピアノの師についたのは2人だけで、6歳から18歳まで1人の先生につき、18歳で総合大学に進学し
15歳の時点で声楽科がいい!と
既にピアノは二の次だった劣等生であり、
幻想即興曲は、永遠に弾けないだろうと
人生の幕を下ろすはずでした。

ところが!
ショパンの故郷ポーランドで長く研鑽を積んだ現在の恩師と出逢い
この方にショパンを習いたい!
と強く思い
受け入れていただけた幸運すぎる人生が展開されることになりました。


現在の師が人生で2人目のピアノの師です。


58歳で逝った母が、こよなくショパンを愛しており
私より詳しいです!
私もショパンを愛しており
頼まれたわけでも何でもなく
母娘共通で一番好きなショパンの曲が
幻想即興曲なのです。

 妹は音大に進学しピアノも巧いのでお茶の子さいさいのはずが
頼んでも弾いてくれません。

母はこれを弾いてね、と一度も娘たちにリクエストした事はありません。

そのような中、小さい頃から習っているのに練習をあまりせず、ピアノより遊びが好きだった小学生の私が
まさかまさかこの曲を練習することを決意した!現在進行形!であることは
母も、誰も、過去の私でさえ
ウソでしょ?と信じない、信じられない
未来=今が展開されております。


 しつこい(諦めが悪い)、
粘りで(練習ではなく😅)と強い想いで何かを切り拓いてきたわたくしの人生ではありますが、

混沌とした世にあって、
思い残す事は?と考えた時

1️⃣幼い娘には母親が必要で死んでも死に切れない。

2️⃣弾けるものなら自分自身で
幻想即興曲を弾きたい

でした。

 母は知っているのかいないのか
夢に全く出て参りませんし
不明なのですが

昔の(生前の)母ならば
無理しなくていいのよー!
どうしちゃったの?貴女が幻想即興曲なんて!
と応援されるというよりは
無理しなくていいと言われそうです。

先生にはショパン!の
ワルツとは?など教えていただきたい事は山ほどあり
夢いっぱいの青春時代再び!に似ているのですが

ピアノに時間を割く幸せな日々はいつまであるか判らず、
人生の「時」とは冷静に厳しく見積らなくてはならないと私は考えています。

 さて
幻想即興曲という曲は、
難易度は「音が拾えて、指がよく回って
早く弾けた!」を項目とするならば
努力で何とかなる曲です。

それゆえ、速く弾くことで誤魔化されやすい、それらしく演奏できてしまう曲です。


私は速く弾くことを念頭に置いて
ゆっくりから初めてスピードを上げていますが
「実に美しくない‼️」現状なのです。

どの作曲家であろうと美しい音を出して弾くことが大切であり難しいのですが
ショパンは特に
「美しくなければ‼️」ならないと感じます。

技術があれば誰でも弾けるのかもしれない。
でも、
「私はポーランドで長年の研鑽を積んだ先生しかご存じないショパンの世界を知りたい‼️
弾きたいのであります。


弾けるだけのピアニスト様は全国にたくさんおられますが
ショパンが生まれたポーランド🇵🇱
ショパンが生涯愛した母国ポーランド🇵🇱
のショパン音楽大学に進んだ我が師の演奏に心底惚れているのが私です。

 先生のショパンのCDを初めて聴いた時の驚きは忘れられません‼️
「今まで聴いてきたショパンと全然違う!この惹き込まれは何だろう?!」と衝撃を受けました。


 今年も門下生の発表会をセッティングして下さっており
そこで弾けたら最高なのですが

本音は、先生の手ほどきを受けられるだけで幸せ!
私の幻想即興曲は幸せになる✨✨
でいっぱいです。

速く弾ければそれらしく聴こえる!
の先を行くべく
邁進したいと思います。


 先生の弾く
『革命』、『舟歌』、『Lento con gran espressione』 は
この上なく、最高の演奏です。


私自身はポロネーズも大好きで
特に 英雄ポロネーズを愛しています。
好きすぎます!
でも、自分は今生は無理げであり
先生はじめ アルゲリッチ様や
古今東西の名ピアニストが弾く、弾いたものを拝聴することで満足です。


シューベルトの歌曲集、
『冬の旅』をご存じですか?

人生だな...という凄い歌曲集です。


シューベルト『冬の旅』より 「菩提樹」 歌唱 Dietrich Fischer-Dieskau



冬の旅を俯瞰的に聴くように
今は自分の人生を捉えています。

形あるものはいつか形を無くす。

目に見えるものより目に見えないものにこそ心を留めよう。


私の幻想即興曲が成るか、成らないかは判りません。
先生に聴いて頂けるよう、準備して(練習!練習!を重ねます)参ります。

努力にも色々な努力がありますが
やりたいことに向かっていく努力ほど幸せなものはありませんよね。

感謝して、生きていきたいと存じます。


母が昔、色々な作曲家の名曲が厳選されたCDを買ってきてくれたことがありました。

その中の『ショパン』ばかり繰り返し聴いて、
演奏者はアシュケナージ氏でした。
ショパンの書いたスコア🎼に
忠実で、私の耳に今も残るショパンはアシュケナージ氏の演奏で初期形ができたのかもしれません。
振り返るとそれもまた幸いです。

母にありがとう、ですね。



 そしてそろそろ本業の『歌』が

私に回帰を求めているようです。

78才の声楽の師からの今年の年賀状に

「歌い続けて下さい。」と

万感の想いを込めて

したためてありました。


嬉しいです。

私の歌を、歌い続けることを望んでくださる恩師に私も万感の思いです。



しめくくりに

地球の上に生かしていただいていることを忘れずに。
この蒼き地球に生まれてくることができ、日本に生まれてくることができたことに心から感謝しております。


地球に、感謝を想起したいです。