台湾の街並み、景観を台無しにしているものとして、「鐵皮屋」を挙げる人がよくいる。

 

分かりやすく言えば、安価な建材で建て増しした、大抵違法建築のものを言う。

 

だが個人的に、それと同じくらいかそれ以上に景観を破壊していると思うものがある。

 

それは不動産の広告。

 

一般的に黄色の紙や板に黒字で書かれていて、携帯番号やごく基本的な物件情報が載っている。

 

それをどっさり作って、スクーターに載せ、道端の道路表示や街灯や変電設備など、公共の設備に勝手に貼り付けては走り、貼り付けては走り、ということをやるのである。

 

役所の環境保全課の職員らしき人が、これまたスクーターに乗って一枚一枚剥がしてまわっているのを見たことがあるが、剥がしても剥がしてもまた誰かがすぐ新しいのを貼りにくる。

 

イタチごっこである。

 

 

しかもその広告の裏には強力な両面テープが貼られていて、スクーターに乗りながらベタっと貼り付けるのは簡単だが、剥がそうとすると跡が残る。

 

そんな訳で、道端の道路表示などの表面には、白い粘着テープの跡がいっぱい残っている。

 

時々そういう広告板が路上に落ちて、アスファルトの上に粘着テープがくっついて取れなくなっているのも見かける。

 

はっきり言って、とても汚い。

 

高級マンションが立ち並ぶ一帯ですら、すぐ目につくところは粘着テープだらけ。

 

見ていてげんなりする。

 

 

役所の人が剥がしているくらいだから違法に違いないのだが、罰金とか課されないんだろうか。

 

堂々と電話番号まで書いてあるのに。

 

多すぎていちいち取り締まってられないのか?

 

謎である。