一ヶ月ほど前、友人に使わなくなった育児用品をあげる約束をした。

 

そのとき友人は、今度時間があるときに取りに行くと言った。

 

先週、その友人からまた連絡があり、週末に取りに行きたいんだけど都合はどう?と聞かれた。

 

週末は土曜日の朝に用事がある他は空いてるよ、と返事したところ、友人からは、わかった、行く前に連絡するね、と返信があった。

 

 

土曜日、昼に用事を済ませて帰宅し、その後ずっと夜まで家にいたが、友人から連絡はなし。

 

翌日の日曜日も朝から晩までほぼずっと家にいたが、結局友人から連絡はなかった。

 

 

先週に週末の予定を聞かれたので、私は先週末のことかと思っていたが、どうやらそうではなかったらしい。

 

いつになるかわからないけど週末のいつか、という意味だったらしい。

 

 

海外で暮らしていると、こういう風に待ちぼうけをくらうことがたびたびある。

 

相手はたいてい悪気はなく、ただ、きっちり時間を決めてその通りきっちり実行するという習慣があまりない国民性というか、民族性なのかもしれない。

 

こういうことがあるたびに、バカ正直に待っている自分は本当に日本人だなと思う。

 

日本人でも時間に細かくない人はたくさんいるだろうけど、私の台湾の知り合いにはこういう時間に大らかな人が少なくない。

 

だから私が週末外出して、その人が来たとき家にいなかったとしても、きっと彼は別に何とも思わないだろう。

 

 

そういえば昔、こんなこともあった。

 

もう20年近く前の話になるが、台北にひとりで住んでいたときのことである。

 

パソコンを買おうと思っていると台湾の友人に相談したら、そのうちの一人、大学生のA君が、ネットで中古の買えばいいと、購入を代行してくれたことがあった。

 

パソコンが無事手に入って喜んだのも束の間、使い始めてみると、なんと日本語が入力できない(当時は標準装備されていなかった)。

 

それでは何の意味もないので、A君に日本語を入力するにはどうすればいいのかと相談したところ、今度日本語入力できるようにするソフトを持って行く、と言ってくれた。

 

しかし約束した日の当日だったか直前になって、用事ができたから来られないと言う。

 

そういうことが何度も続き、最後は何とこんなことを言われた。

 

「彼女が事故ったから行けなくなった」

 

 

私はこれを聞いて、ああそういうことか、とやっと気づいた。

 

多分女性一人暮らしの家に行くことに、彼女がいい顔をしなかったんだろう。

 

それで行けなくなったので、何度かのらりくらりと言い訳をしてドタキャンしたものの、さすがに何度も同じ言い訳をするのも限界があるので、最後はこういう苦しい言い訳になったと、きっとそういうことだ。

 

なぜ私が言い訳だと思ったかと言うと、結局彼はその後も日本語ソフトを持ってきてはくれなかったからである。

 

最終的に別の友人に頼んで何とかしてもらったが、こういうことがあって、私はつくづく思った。

 

 

海外では他人をあまり当てにしすぎてはいけない。

 

何でも自分でできるようにならなければいけない。

 

そのためには言葉もできるだけ流暢でなければならない。

 

それから人との約束は常にドタキャンや待ちぼうけの可能性があるということを、日本にいるときより強く認識しておかねばならない。

 

 

 

…と頭ではわかっていても、なかなかなじめないのが実情だけれど。