一条工務店さんの場合、大容量のソーラーパネルを採用できますが、固定資産税が高いのが欠点だと言われることがあります。
では実際にどの程度の金額がかかるのだろう?という内容になっています。
なお、以下の固定資産税の話シリーズの続きとなります。
屋根一体型太陽光パネル
一条工務店さんの特長といえば、大容量の太陽光発電ですね。
屋根一体型の太陽光パネルですので、屋根全面で発電が可能です。
ついでに軽いとか、耐久性が高いとか、火災に強いとか、色々な性能も併せ持っています。
それでいて(2021年当時は?)安価なので、あまり言う事はなしだと思います。
【我が家の屋根です】
ただ1点、固定資産税が余分にかかってしまう事を除けば・・・
計算してみた
固定資産税の計算方法は、以前記載しました。
一応再掲すると、【①再建築費評点数】×【②経過年数に応ずる減点補正率】×【③評点一点当たりの価額】×【④税率】です。
まず①ですが、令和6年時点の「固定資産税評価基準」を見てみると、
- 建材型ソーラーパネル
18480点
- 屋根の形式
切妻なら1.0、入母屋屋根なら1.1
- 勾配の大小
3寸勾配なら0.9、4.5~5寸勾配なら1.0、7寸勾配なら1.1
- 軒出の大小
15cmなら0.9、45cmなら1.0、60cmなら1.2
- 施工の程度
悪いものは0.9、普通は1.0、良いものは1.1
※ 通常は1で計算
なので我が家の場合、18,480点 × 1.0 × 0.85 × 0.98 × 1.0 × 面積41.40㎡ = ①637,304点です。
次に②は、多くのご家庭は1年目80%、2年目75%…、25年目以降20%です。
※ 木造住宅の場合。非木造住宅は、およそ40年以降が20%。
次に③は、令和6年時点の「固定資産税評価基準」より
- 物価水準による補正率
通常は0.95、大都市は1.0、一部地域は0.9、非木造家屋は1.0
- 設計管理費等による補正率
木造家屋は1.05、非木造家屋は1.10
なので我が家の場合、1円 × 0.95 × 1.05 = ③0.99円です。
最後に④は、都市計画税がない地域であれば1.4%です。
都市計画税がある地域は、最大で1.7%になります。
つまり1年目の固定資産税は、①637,304点 × ②80% × ③0.99円 × ④1.4% = 7,066円です。
25年目以降なら1,766円ですね。

瓦屋根も
ただし我が家の場合、計算はこれで終わりません。
2階の屋根の主たる部分はソーラーパネルですが、2階のお手洗いの屋根は瓦です。
あと、1階の軒も瓦です。
まず2階のお手洗いの屋根の①再建築費評点数は、
瓦(中) 9,240点 × 1.0 × 0.96 × 0.94 × 1.0 × 面積2.48㎡ = ①20,678点
なので1年目の固定資産税は、①20,678点 × ②80% × ③0.99円 × ④1.4% = 229円です。
次に1階の軒の①再建築費評点数は、
瓦(中) 9,240点 × 1.0 × 0.96 × 0.92 × 1.0 × 面積19.87㎡ = ①162,154点
なので1年目の固定資産税は、①162,154点 × ②80% × ③0.99円 × ④1.4% = 1,834円です。

高い?安い?
さて、上の金額が高いかどうかについて。
計算式を見ると自明ですが、結局金額は、「屋根の素材の評点」と「面積」に比例します。
では「屋根の素材の点数」ですが、
- シート防水 3,930
- FRP防水 11,500
- 金属板防水 6,790
- 瓦(上)10,360
- 瓦(中)9,240
- 繊維強化セメント板(化粧スレートボード)6,530
- 金属板(鋼板波板)2,280
- 金属板(鋼板)5,290
- 金属板(銅板)23,640
- 金属板(ステンレス板)7,390
- アスファルトシングル 3,430
- 合成樹脂波板 2,240
- 建材型ソーラーパネル 18,480
こんな感じですので、ソーラーパネルはやっぱり高いですね
もちろん一番高いのは銅板ですが、こんなもの神社仏閣じゃないとなかなか使われないでしょうし。
まぁ確かに高いのですが、じゃあ例えば建材型ソーラーパネル(18,480点)→鋼板波板(2,280点)を採用したとしましょう。
これって金額に換算すると、(1年目の場合)7,066円 → 871円の違いです。
※ 25年目以降の場合、1,766円 → 217円
6,195円のために、ソーラーパネルを諦めて鋼板波板にしますか?という話ですね。
令和3年は?
9/13追記…以下の話は金額に誤りがある事が分かりました。
令和3年より令和6年の方が順当に高いです。
後日、訂正記事を書きます。
余談です。
令和6年の建材型ソーラーパネルは18,480点ですが、令和3年は23,930点でした。
我が家の場合は令和4年築なので令和3年の評点が適用されました。
つまり固定資産税は7,066円ではなく、9,149円でした
また、瓦(中)は9,240点ではなく15,690点でした。
つまり固定資産税は2,063円ではなく、3,503円でした
ということなので、たった3年なのですが、屋根の固定資産税は、随分と下がりましたね。
特に瓦(中)の下がり方が半端ないんですけど、何があったんでしょうね?

終わり。
数字ばっかりの内容でしたが最後までお読みいただき、ありがとうございました!
なお、次の話はこちらです。