たまに断熱性と間違われる気密性の話です。
本記事は、札幌市さんのHPに「JIS A2201:2003 送風機による住宅等の気密性能試験法」に関した資料がありますので、参考にしています。
https://www.city.sapporo.jp/toshi/jutaku/10shien/zisedai/documents/kaisetusyo4.pdf
気密性能とは
資料には「建物の内外を隔てる外周部分または建物の部位で内外を隔てる部分の密閉性の程度を意味し、総相当隙間面積または相当隙間面積で表す」とありますね。
私なりに噛み砕いて説明すると「どれだけ計画外のスキマがない家か」を意味します。
例えば換気扇は計画内のスキマですね。
ハウスメーカーも施主も、スキマ(というか穴)があって当然と考えています。
一方で例えば、窓のスキマは計画外ですね。
そんなところにスキマがあっても、誰も喜びません
【いらすとやさん】
そんな計画外のスキマって意外と色々なところにあって、例えば同僚が建てた住友林業さんの家だと、コンセントやスイッチから冷たい隙間風が吹いていました。
他にも以下の記事のように、配管の貫通部に隙間があったり等、色々あるようです。
気密測定
一条工務店さんも恐らく他社さんも、気密性能の測定には同一の方法を用いていると思います。
送風機を用いて建物を減圧(もしくは加圧)して、内外の圧力差と通気量から計算して、スキマ面積を求めるというやり方ですね。
なおこのスキマ面積は当然、大きな建物ほど大きくなります。
これでは良し悪しが分かりづらいという事で、C値(スキマ面積÷延床面積)で表すことが一般的のようです。
特に基準があるわけではないのですが、C値が1を切っていれば、一応高気密と呼んでもいいかなぁぐらいの雰囲気だと思います。
逆に高気密じゃないメーカーさんは、そもそもC値という言葉を聞きませんね
高気密のメリット
気密性が高いと、何が嬉しいのか?
これは高気密・高断熱で有名な、ウェルネストホームさんのHPに記載があります。
- 省エネルギーで部屋の温度を快適にする
- 断熱性能の低下を防ぐ
- 壁の中がびしょ濡れになるのを防ぐ
- 換気を効率よく行って、嫌な臭いが発生するのを防ぐ
- 床の底冷えを防ぐ
- 湿度を安定させ、不快感を防ぐ
- 外気汚染物質の侵入を防ぐ
- 家が腕の良い職人によって建てられているか見極められる
ちなみに本論とは関係ないのですが、ウェルネストホームさんの前身の低燃費住宅さんは、うどんの国の出身ですね。
超応援しています、頑張ってください!
(お高いらしいので、検討すらしませんでしたが笑)
![](https://ssl-stat.amebame.com/pub/content/9477400408/amebapick/item/picktag_autoAd_301.png)
床の底冷え、について
せっかくなので、補足説明してみます。
シミュレーションではありますが、同じエアコンの暖房でも、気密性の違いで床の温度が全く違うことが分かり、驚かされます
もちろん、よく見てみると右の画像は極端に気密性が低いので、そこは割り引いて見る必要があるのですが、それでも気密性が低くて良いとはならないと思います。
実家(積水ハウスさん)だと、ストーブの前以外では足元が冷えるなと常々思っていたのですが、ひょっとしたらこれだったのかもしれません。
外気汚染物質の侵入、について
これは、以下の記事の上部の画像が分かりやすいです。
![不安](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/597.png)
どの程度のC値がいい?
もちろん良いに越した事はないと思いますが、予算の都合だったり、そもそもC値を最優先するのか?という問題もあって、落としどころをどうするかは悩ましいところです。
なかなかマニアックな内容ですが、刺さる人にはすごく面白い動画だと思います
余談
うどんの国だと、C値=1どころか、0.2とか0.1とかの超高性能住宅を建てられているメーカーさんが、普通に見つかります。
例えば、以下のメーカーさんから選んで頂ければ、どこでもステキな住宅を建てて頂けると思いますので、興味を持って頂けたのであれば、アクセスしてみてください
![](https://ssl-stat.amebame.com/pub/content/9477400408/amebapick/item/picktag_autoAd_302.jpg)
おわり
今回もここまでお読みくださり、ありがとうございました。
続きはこちらです。