基本情報技術者試験 -46ページ目

データの追加・変更・削除が,少ないながらも一定の頻度で行われるデータベースがある。このデータベースのフルバックアップを磁気テープに取得する時間間隔を今までの2倍にした。このとき,データベースのバックアップ又は復旧に関する記述のうち,適切なものはどれか。


ア.ジャーナル情報によって復旧するときの処理時間が平均して約2倍になる。
イ.フルバックアップ1回当たりの磁気テープ使用量が約2倍になる。
ウ.フルバックアップ1回当たりの磁気テープ使用量が約半分になる
エ.フルバックアップ取得の平均実行時間が約2倍になる。


【解説】
データベースは、データを共有利用する目的で使用するため、データにアクセスできなくなるとその被害は大変深刻です。
特に物理ファイルが破損した場合、ファイルに新しくデータを書込むことができなくなるだけでなく、格納していたデータも失われてしまいます。
どのようなデータベースシステムであれ、障害が発生する可能性はゼロではないので、データを失わずに復旧できる仕組みが必要です。

普段から障害に対する備えとして以下のファイルを用意するのが常です。
1)フルバックアップファイル
2)フルバックアップファイル取得後の変更履歴

1)フルバックアップファイルは、データベースのファイル構成を含めでデータ全体のコピーととらえますが、変更処理が起こるたびににフルバックアップを行うと負荷が大きいため、一定間隔で取得し障害に備えます。
それでは、常はどうするかというと、2)変更履歴を残すのです。これが、ジャーナル情報とかログファイルと呼ばれるものです。

例えば、毎日 夜中の3時(24時間間隔)ににバックアップファイルを取得しているシステムがあったとします。
そうすると、17時に障害が起こった場合、フルバックアップのみだと、バックアップのリストアをしたとしても、バックアップ取得終了後の更新内容がすべて消えてしまうことになります。
そのため、変更履歴(ジャーナル情報)をもとに、バックアップ取得後の処理を再実行していくのです。
これが、おおまかなデータベースのリカバリー(復旧)作業になります。

ここで問題文にもどりますが、
データベースのフルバックアップを磁気テープに取得する時間間隔を今までの2倍にした。」
とは、例でいえば、
「今まで24時間間隔でおこなっていた処理を48時間間隔にした」
と いうことです。

この結果どうなるかというと、バックアップファイル自体のサイズは、データベースの最初の設計の段階でサイジングされていると思いますので、大きく変動することはないと考えられます。
変わるのは、ジャーナルファイルのデータ量です。
一日分ですんでいたものが二日分となるのですから。

よって、ジャーナルファイルのデータ処理に要する時間(バックアップファイル取得後の変更処理の再実行の時間)が増えると予想されます。

【解答】ア



 

 
  
 

IPA提供のシラバスより テクノロジー系の分類 過去問を ピックアップしました。

◆テクノロジ系◆
大分類1:基礎理論

   中分類1:基礎理論

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      平成11年度秋期  基数変換 
      平成11年度秋期  調歩同期 基礎理論  
      平成12年度春期 浮動小数点数
      平成13年 秋期 午前 問02  シフト演算
      平成15年 春期 午前 問01 基数変換
      平成16年 春期 午前 問64 通信
      平成18年 春期 午前 問01 コンピュータの数値表現 
      平成22年秋期  午前 問2 演算精度 
   中分類2:アルゴリズムとプログラミング
      平成17年 春期 午前 問15 2分探索
      平成21年 春期 午前 問5 スタック
      平成21年 春期 午前 問6 リスト構造
      平成21年 秋期 午前 問5 スタック
      平成22年 春期 午前 問5 双方向リスト
      平成22年 秋期 午前 問5 スタック
      平成22年 秋期 午前 問6 木構造
      平成22年 秋期 午前 問7 ハッシュ法
      平成23年 秋期 午前 問5 スタック
      平成23年 秋期 午前 問6 配列への格納
      平成23年 特別 午前 問5 2分探索木
      平成24年 春期 午前 問6 データ構造
      平成24年 春期 午前 問7 単方向リスト
      平成24年 秋期 午前 問5 キューとスタックの操作
      平成25年 春期 午前 問6 逆ポーランド記法とスタック
      平成25年 春期 午前 問7 ハッシュ法
大分類2:コンピュータシステム
   中分類3:コンピュータ構成要素
      平成13年 春期 午前 問18 レジスタ 
      平成13年度秋期  命令の構成   
      平成15年 春期 午前 問20  MIPSの計算 
      平成20年 春期 午前 問18 命令動作の実行 
      平成22年 秋期 午前 問14 アクセス時間の計算 
      平成24年 春期 午前 問14 ディスプレイ
      平成24年 春期 午前 問70 フラッシュメモリ
   中分類4:システム構成要素
      平成22年秋期  午前 問16  バックアップシステム構成
      平成23年特別 午前 問15  密結合マルチプロセッサ
      平成23年秋期 システムの信頼性

   中分類5:ソフトウェア
      平成12年度秋期 割込み ソフトウエア  
      平成15年  秋期  午前 問41  プログラムの構造  
      平成19年 秋期  午前 問27  ジョブ管理 
   中分類6:ハードウェア

大分類3:技術要素
   中分類7:ヒューマンインタフェース
      平成24年春期 午前問57 コード設計  
   中分類8:マルチメディア
      平成24年春期 午前問27 マルチメディア
   中分類9:データベース
      平成21年 秋期 午前 問35 分散データベース 
      平成23年秋期 午前問31 データベース
      平成23年秋期 午前問34 データベース
      平成24年秋期 午前問28 データベース
   中分類10:ネットワーク
      平成22年 春期 午前 問36 ネットワーク 
   中分類11:セキュリティ
大分類4:開発技術
   中分類12:システム開発技術
   中分類13:ソフトウェア開発管理技術

図のアローダイアグラムにおいて,プロジェクト全体の期間を短縮するために,作業A~Eの幾つかを1日ずつ短縮する。プロジェクト全体を2日短縮できる作業の組合せはどれか。

H24秋問52

ア.A,C,E  イ.A,D  ウ.B,C,E  エ.B,D





【解答と解説】
アローダイヤグラムは、PERT(Program Evaluation and Review Technique)とも呼ばれ、もともとは、アメリカ海軍がミサイルの開発計画を実施するために開発された日程計画の手法です。

まず、問題文の図をみながら アローダイヤグラムの 意味から説明しましょう。
印をで結んでいます。
このが、作業(もしくはアクティビティ)とよばれ、別の作業との区切りを結合点もしくはイベントと呼ばれるの間を結びます。
→の近くに所要時間所要日数を書くことで、日程の管理を明示的に行います。

アローダイヤグラムの図のルールの中で特に注目すべきは、
・どの作業もその前の結合点に入る作業がすべて終っていないと、その作業にとりかかれない
・結合点は、そこから出て再びその結合点に戻る作業経路を持ってはならない
・並行作業がある場合は、ダミー作業(点線矢印 作業日数0)を用いて表現する※この問題では出てきません。

です

そして「アローダイヤグラムを読み解く」とは、次の4つの値を得ることができることを言います。
  • 最早結合点時刻
  • 最遅結合点時刻
  • 余裕日数
  • クリティカルパス

最早結合点時刻とは、それぞれの結合点で    最も早く作業が開始できる日(時間)のことです。基本的に前の最早結合点時刻+作業時間で求めます。
しかし、複数の作業が入ってくる結合点が存在します。
その場合は、その中で最も日数の大きいものを最早結合点時刻とします。
 

H24秋問52最早結合点


最遅結合点時刻とは、それぞれの結合点で終了時刻を遅れることなく開始できる最も遅い日数(時間)のことです。つまり、少なくともこの日までに作業を開始しなければならない日(時間)のことです。
最早結合点時刻はスタートの結合点(左端)から求めましたが、最遅結合点時刻はゴール(右端)の結合点から順に求めていきます
基本的に右の最遅結合点時刻-作業時間で求めます。

H24秋問52最遅結合点

     
余裕日数とは、その作業開始における余裕がある日数のことです。余裕日数は、最遅結合点時刻-最早結合点時刻で求めます。
例えば最早結合点時刻が5日、最遅結合点時刻が12日なら、作業開始に7日の余裕があると考えることができます。つまり、7日までの作業の遅れが許される状況ということです。
この問題では Fの作業開始に 1日余裕ができるということになります。

H24秋問52余裕日数 

そしてクリティカルパスを考えます。クリティカルパスとは、作業に余裕がない経路のことです。
余裕日数が0の地点を結んだものがこれにあたります。

H24秋問52クリティカルパス

 ここで問題にかえりますと
「作業の幾つかを1日ずつ短縮することで、プロジェクト全体を2日短縮できる」
作業の組み合わせを考えることになります。

各作業では1日しか短縮できませんので、2日短縮するには、少なくともクリティカルパス上の2作業を 1日ずつ短縮する必要があります。

つまり、BCDの作業のうち2つが含まれる組み合わせをさがします。
そうすると、 ウ(B,C,E) と エ(B,D)の どちらかということになります。

ウの場合、Dの作業に移る前に B→C なら 2日短縮でき、この工程が5日となりますが、Aの作業が6日かかるため、全体では 1日の短縮にしかなりません。

エの場合、B→C は 6日間 Aの作業も6日間 Dの作業が1日となるため 7日間の工期(2日短縮)が達成できます。
さらに、B→E→Fの工期でも1日短縮され 7日間の工期となるので、「全体を2日圧縮できる組み合わせ」に値します。

【解答】エ