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今は昔。
猫が庭を訪れていた。
最初の猫は子猫3匹連れた母猫。
次の猫は虎猫(♂)と黒猫(♀)の番。
そして
最後の猫が(…この猫は
庭を訪れていたのではなく
家で暮らした…)
「雉虎猫」こと雉。
推定生年 2008年3月
没年 2010年12月9日
春に生まれ、冬に他界した雉は、
3年に満たない時間を
家で過ごした。
家に着たばかりの頃
雉は、

赤紫色の千日紅を好み、戯れかかった。
秋には、赤紫色の小菊を好んで近づき、

顔を寄せた。
年が開け、春が来ると
西洋苧環の赤紫色の花に

顔を寄せていた。
花を好む人が居ると同様
花を好む猫がいるらしい。
脳があり心があり感情がある以上
好き嫌いあるも当然、
その発露の対象が
花であっても不思議は無い。
ちなみにわたしの知人の猫
(シャム系雑種の兄弟)は牡丹を好むという。
牡丹の花を生けてある時に限って
花台に飛び乗り、坐っているそうである。
そんなことを思い出したのは
先日、藤を見に行った折、
路傍の草には
赤紫色の花をつけるものが
存外少なくないことに
今更ながら気づいたからで・・・

カラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)

アザミ

ハルジオン

ムラサキツメクサ
・・・この日見つけることは出来なかった
ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、ムラサキカタバミ
なども
赤紫の系統の花を咲かせるのではないかと思う。
「それが何か?」
「何」と言うほどのこともなく
ただ、
春に生まれた雉が
親兄弟と共に暮らした短い時間、
春の野を赤紫の可憐な草の花が
彩っていたのではないかと。
彼女が子猫だった頃
赤紫の花ばかりを好んだのは
彼女の幸せな時間が
赤紫の花と共にあったからではないのかと・・・
それだけのこと。
たわいもない、
春の宵の戯言。

月がきれいですね。
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