は じまりの葬儀社⑤人間は心臓が止まると、細胞の腐敗が始まる。それを嗅ぎつけて、どこからともなく蝿が飛んでくる。それが蝿にとって生きるための営みであるから仕方のないこととしても、なんとも不思議な感じがした。吉原部長は手早くドライアイスの処置を済ますと、棺に蓋をした。その後、正面の壁に小さな祭壇を設営し、その手前に棺を安置した。この場所で、今夜お通夜が営まれ、明日の葬儀を迎える。