昔、ギリシャ より離れたところに豊かな村があったそうです。
そこの村人らは長きに渡って平和で豊かな生活を送っていました。
そのためか?次第に神々への感謝と他人への思いやりが薄れていったのです。
(日本みたいですね…。)
この様子を天界から見ていた 主神「ゼウス」は、この村に住む人たちに人としての価値があるかどうかを確かめるため、実際に地上へと降りたつ事にしたのです。
「ゼウス」は〈伝令の神 ヘルメス〉を伴い、地上で旅人へと変身します。
二人の神は、村の各家に訪れ〈 一杯の水を分けてはもらえないでしょうか?〉と声をかけてみたのです。(神は試して見ることにしたのです。)
[ 旅人の服装は少し汚れたマントを羽織った格好をしており、裕福そうではありませんでした。]
そこの村の人たちは裕福な暮らしをしているのにもかかわらず優しく水を与えてくれる家は殆ど無かったんですよ。
「ゼウス」は怒りを抑えるのがやっとの状態です。
遠くを見ると村の外れにある古い一軒家が見えたので最後にそこへ寄る事にしたのでした。
その古い家からは老夫婦が出てきて旅人らを優しく出迎えてくれたんですよ。
旅人が座れるよう奥から椅子を出し、テーブルをキレイにし、暖炉に薪を入れ準備が整ってから水を差し出してくれたのです。
その後、今度は料理を作り出し、葡萄酒(ワイン)
〈旅をなさってるのなら、お腹は減っているだろうに。
食事とお酒を楽しまれたら、ゆっくり休んでいって下さいな〉
「ゼウス」は今までの裕福な家の人達
老夫婦は優しい顔をしてこう答えます。
〈私たちはご覧のとおり裕福では無い老人ですよ。人が尋ねて来ることは殆どありません。また、幸いにも食べる物は畑で取れますし、夫婦で楽しく過ごす事が出来ております。それでも、こうやってお客さんが来てくれると嬉しいもんですよ。また、いつでもおいでください。〉
この老夫婦に心打たれた「ゼウス」らは自身の正体を明かします。
そして、老夫婦に〈願い事があるなら話すが良い〉と優しく話しかけるのでした。
老夫婦は
〈滅相もありません。私たちは裕福ではありませんが、とても幸せな日々を過ごしております。
このまま、夫婦一緒に過ごせればそれだけで良いのです。〉
この慎ましい願いにますます心打たれた「ゼウス」は、古い家を急きょ立派な神殿に変えて見せます。
そして「ゼウス」は老夫婦に命を与えます。
〈そなたらには、此れからこの神殿にて務めを果たすが良い。神を敬う人が来たら通して上げれば良いだけだ。〉
そして、「ゼウス」はこの神殿だけを残し、村に大洪水をひき起こさせ村一帯を海の底へと沈めてしまったのです。
生き残った人は神殿に訪れるようになり(神を敬うようになり)、新しい時代が始まって行くのです。
それから歳月も過ぎ老夫婦が年を重ね死を迎えた時、「ゼウス」は二人を『樫の木』と『菩提樹』に変えてあげます。
そして永遠に離れることの無いよう根を絡めさせてくれたのです。
その木のある場所は神殿の側にある草原で、いつでも人がその木の陰で憩えるように「ゼウス」は考えてくれてたのでした。
(その木の側は、心があたたかくなれる場所になったでしょうね。)
少し文面が長くなってしまいましたが素敵なお話しだったでしょ。
『小欲知足』とは此のような事です。
こんな老夫婦に出会ってみたいし、自分もそうなれたら ホントに素敵だし素晴らしいと思いませんか。
心豊かに日々過ごして行きましょ。♪