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「人として」…コスモス


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風にゆられて咲くコスモス

秋の景色をやさしく彩ってくれています。


「コスモス」は英語で調和や宇宙、美しさを意味します。

確かに、冬前の広大なスキー場、休耕田、ほんの小さな庭の一角、華やかな舞台の花瓶に

と、どのような場所でも大きく主張するわけではなく、その景色に馴染んでいます。

規則性があるバランスの良さはないが、不規則だからこそ、いつまで眺めていても飽きない宇宙のような美しさがそこにあるのです。

一輪よりも、たくさん咲いていた方がそれぞれの表情が美しく感じます。

それでいて、風になびきながらも、足元を崩さない、立ち上がる強さを持っているのです。

いや、その強さがあるからこそ風になびくことができるのかもしれません。


自分自身の価値観をしっかり持ちながら、世間の風になびいてみる

人間社会でも必要なことです。
自分一人だけで立つことばかりにとらわれず、時には風に吹かれてみると、意外な自分が見えてくるかもしれませんね。

「人として」…あけび


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淡い紫色を身に着けた「あけび」。

春に小さくかわいらしかった花がここまで成長したんだと感心します。

パカっと皮が裂けると食べごろの合図、その姿から「開く実」となり、転じて「あけび」と名前が付きました。


果肉はビタミンC、葉酸を含み女性に嬉しい成分です。皮は炒めて食べることができます。

果実の後に蔓性の茎を採取し、乾燥させたものが生薬の木通(モクツウ)

利尿作用があり、むくみ解消に用いられます。


紫色の食べ物は自然界で非常に少ないです。決して食欲をそそる色ではなく、どちらかというと手を伸ばしたくない存在。秋の山に入り、アケビがあちらこちらにぶら下がっていても食用と知らなければ、不気味なものと通り過ぎるかもしれません。

それを今、口にすることができるのは先人たちの勇気ある行動と、他の人にもそれを分け与えようという思いやりからなのです。こういった思いが、人間への発展へと結びついてきたのです。

「人として」基本を忘れたくないものです。

人として


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自然からの恵みをたくさんいただいている今の時期

食べ物を口にするとき「○○らしい味」という基準を持っています。

例えば、今が旬のサツマイモは「甘くてほくほくとした」が代表的な修飾語です。

その基準から大きく外れると、サツマイモらしくない、味気ないものとなってしまいます。


では、私たち人間はどうでしょう?「人としても基準」

住んでいる地域、年齢によっても大きく異なりますが、そのようなものをそぎ落として、その先に残る基準とは何でしょう?

自分と他人を思いやり、行動していくということではないでしょうか。

自分の欲求だけをとおしても、それは自己満足であり、他人に満足を与えるものではない場合が多いです。

その逆の、他人に満足を与える状態を考えばかりいては、自分の人生を生きている実感はないでしょう。人は自分に対してできることしか、他人にできないといわれています。

自分に対し、思いやりを持つことができる人が、他人を思いやることができるのです。


そのさじ加減はその時々に違い、自分にも「これ」といった確証はないかもしれません。

でも、分からないものを分かろうとする気持ちが「人として」の思いではないでしょうか。