ニュースの直感:SONYが無配転落 | フェディのブログ

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ソニーが上場後初めての無配になるという。


これまでの6年間で5回の赤字決算となっていたが、配当は維持してきた。この間、毎年業績の下方修正を続け、いよいよ資金的にも余裕がなくなってきたということであろうか? 今期の赤字拡大は携帯電話事業の営業権評価額1800億円を減損処理するためらしい。これはソニーエリクソンを完全子会社とした際の、のれん代というから、その時の評価額が過大だったということであろう。いわば過去の粉飾決算の清算処理とも言える。


ソニーの凋落振りはかねてより話題を呼び、メディアでも盛んに取り上げられてきたが、とうとう落ちるところまで落ちたと言える。赤字のたびに翌年度の回復を公言してきたが、もう信じる人はいなくなるであろう。まだ僅かに残っているSONYブランドの威光があと何年もつかが鍵となるが、かつてのVICTORPIONEERの例を見るまでもなく、一旦ブランドに陰りが見えてしまうと復活は困難である。SONY12年内に市場を驚かすような新製品でも出さない限り、それらの轍にはまってしまう可能性は高い。

振り返れば、打ち出した事業のコンセプトには筋の良いものも多かったと思う。テレビの画質はパネルではなく画像エンジンが決めるとして打ち出したVEGAエンジンや、PCが家庭内ITAVのハブとなるというVAIOを中心とした家庭内ネットワーク提案は、SONYの家庭内での存在感を高める手段として理にかなったコンセプトであったが、貫徹するまでもなく尻つぼみになってしまった。その間、傍流とも言える事業のゲーム機や保険等が利益を稼いだことも、本業での必死さを失わせたのかも知れない。



個人的には、SONYの転機はPS2開発の時にあったと考えている。PS2用に東芝と共同で開発した半導体、エモーションエンジンは当時世界一のプロセッサであった。開発と量産設備に巨額の投資を注いだが、PS2にしか使用せずに、結局は投資の回収に苦しみ製造工場を東芝側に売却してしまったと記憶している。当時、マイクロソフトとインテルのウィンテル連合に対抗するほどの気概がSONYにあれば、このエモーションエンジンをCPUとする独自規格のPCを創ることはできたと思う。ウィンテルのフィールド内でのPC事業ではSONYのブランドVAIOは所詮サブ・ブランドであり、強みを発揮することは容易ではなく、結局昨年には社外に事業売却してしまうこととなった。エモーションエンジンを用いたVAIOワールドを作り上げていれば、かねて打ち出したコンセプトのVAIOを中心とした家庭内ネットワークは実現できていたかもしれない。現在のウィンテル連合の苦境を見るにつけ、SONYがウィンテルから抜け出していればとの思いは強い。




さて、今後への期待であるが、1,2年以内に市場を驚かす新製品を出すのは難しいかも知れない。ただ、言えることは、これまでコンシューマーへのメッセージより株主へのメッセージの方が際立って多かった経営スタンスを即刻改められるかが最初の鍵となるであろう。SONYブランドを支持してきたのは株主ではなくコンシューマーなのである。それが会社の仕組みとしてできないというのなら、現経営陣がMBOで株式を買い上げ、上場廃止する位の思い切った施策が必要であろう。



いよいよ待ったなしのSONYであることは間違いない。
                                               2014/9/17 22:30