「二番出口を左、ひとつめの角を左に曲がると高いマンションが見えるのでそこまで直進。路地に入って二つ目の角を左、少しして左の左・・・」
場所はホームページで調べたのだけれど、結局はまたそれを丁寧に手書きでメモしてポケットへ。
向かうは南森町「雲州堂」。
どこまでもアナログな人間。
でもこの街はそんな感じ。高層ビル建ち並ぶビジネス街の裏手にひっそり昭和。
例えば朝顔の蔓とジョウロが似合いそうな下町の感じ。
大阪ってちょいちょいそんなとこあるな。
とうとう来てしまった。
「本命ナイト」
家族四人でテクテクと・・・
主催者の方のご配慮をいただいたものの、
子連れでライブハウスとかやっぱりちょっと恥ずいわ。
別にさ・・・
なぁ~んにもしてないんだけどさ。
せめてライブハウスくらいは孤高のミュージシャンよろしくバーボンのロックを片手にオーラをバリバリに(実際は誰にも見えていないのだけど・・・)まとっていたいわけだが・・・
おはじきのドリンクチケット。
カウンターでオーダーしたのはパインジュース。
ちょ・・・おい・・・こぼすなよ・・・あ~もう~・・・やっぱりひとくちちょうだい・・・などと落ち着かぬやりとりの中、イベントが始まる。
「わをん」は変わらず妖艶でノスタルジックで・・・。
何だろ
前世で感じたような懐かしさ。
アコーディオンの音色に揺られながら、これはシラフではもったいなく、すかさずウイスキーを買いに走る。
ず~っとお名前は存じ上げていたのだけど「ふちがみとふなと」を観るのは実は初めて。
ある程度覚悟はしてたけどド肝を抜かれてしまったな。
切なくて泣いて笑いすぎて涙が止まらなくて・・・
隣では子供達がケタケタ笑っている。
こんな楽しい曲で涙が出てしまうのは、はは~ん、おそらく魂が揺さぶられているのでしょう。
僕思うねんけどさ・・・。この感じはR35やと思うな。
失ってしまう感性も確かにあるが、新たに手に入れるそれもあるんだ。
イベントも最高に盛り上がり、いや、盛り上がり過ぎたかも。
最高のお膳立て。そしてある意味で最悪に高いハードルをもろともせず、瓜破連歌ショーDXは登場する。
オープニングはもちろん「瓜破連歌ショーのテーマ」。
ベタな夫婦漫才を見ているようなほのぼのした空気に会場は包まれる。
「わかりやすい」のってやっぱりいいな。
「何でもありジャンルは無用だよ」って彼らは歌ってくれる。
いつだってオープン。いろんな音楽を経て、これからも愛していく過程の中で今、「ここにいる」感じはとても愉快。それはまさに「今日も明日も明後日も」という事なのである。日常なのである。日常の延長が未来なのである。
時に楽しく、時に切なく、いや、やっぱり切ないのが多いと思う。それらはいつだって表裏一体。
切なさや憤りがあってこそ、ヒトはちょっぴり笑顔になれるんであって・・・
「手のなかの石ころ」で感極まってしまったのはあなただけではない。イベントの流れでこの曲はウェディングソング的な位置づけとなったが、実はあの時、みんなが何かを共有し、体の力がすっと抜けた瞬間となった。
某ミュージシャンの引用
「今、ここにいる人達だけ幸せな気持ちになってくれたらそれでいい。あとは知らん」
・・・は「何やら熱い」が・・・
そしてびっくりするほど共感を呼ばなかったが・・・
いやいやそういう事なのだろう。
「近くにおるもんだけでも・・・」(by小鉄)とみんなが思えばよいのだ。
マンドリン八田氏の奇跡の立ち姿。そしてフグ子さんが客席に降りてオーディエンスを背にアコーディオンを弾くの絵は衝撃的で思わずスーパーカップを食べたくなった。
アンコールでは大量の風船の飛来。
この演出により子供達のテンションも最高潮を迎える。
大サービスである。
実は二週間ほど前、子供達はディズニーのライブを観に行ったのだが、その時、
あの、よくありますやん。巨大な風船が客席に落ちてきて、みんなでポンポンまわすやつ。
二階席だった彼女らはそれに参加出来ず、非常に悔しい思いをしていたのだ。
あのここぞとばかりのはしゃぎようは、絶対にその時の腹いせや。
イベントが終わり、しばし呑んで帰りたかったが、ご挨拶もそこそこに「おねむの時間」。
余韻にひたる間もなく、会場に来ていた佐藤氏と「尿酸値」についてちょっと話したかったが、その時間も無く、「石ころ達」の手をひいて快速電車に揺られ帰宅。