台風が行き過ぎたある日の休日の出来事です。
風がひどいので、エギング(イカ釣り)は諦めて、漁港でサビキ釣りと行きましょうか
と午後から重い腰を上げて釣りに来ました。
港は夕方近くと言うのに、
釣りに来られた
ご家族で溢れかえっていました。
そんな午後。
どうしてそうなったかは分からないのですが、
三歳くらいの小さいお子さんが港に落ちました。
私が気が付いた時には、
飛び込んだとみられるお父さんが船を係留するロープにつかまりながら、
お子さんをお母さんに手渡して引き上げているところでした。
お子さんはギャン泣き。
無事の様でした。良かった![]()
本当に良かった。。。
満潮近くで水位が高かったのも運が良かった。
お父さんライフジャケット無しのお子さんをよく助けられました。
お父さんすごいです。
カッコいいです。
その後、お父さんが、船のロープにつかまりながら
船に上がろうと試みていましが、
どうやらダメみたいでした。
どんなに泳ぎに自信があっても、衣類は水を含み、
身体を持ち上げられないようでした。
やばっ!
どうしよう、、、。
お父さん上がれないじゃん。
しかも周りはまだ誰も気が付いていない。。。
こういう場合って、海保?
警察?どうしたら良いか分からず、
とっさに、今まで釣れた豆アジと水を港にジャ〜って捨てて、
ロープ付きのバケツを持って走っていました。浮輪代わりに、と思ったんです![]()
大きい声で
だれかー!
だれかー!
って叫びながら、、、
走りました。
さすが休日、沢山の人が気がついて来てくれました。
その中のガタイのいいお兄さんがサクッとお父さんの手を取り、引き上げてくれました。良かったよ~、何事もなくて~
泣きそうになりながらへたり込んだ
そんで気付いたよね。
謎にバケツを持ってへたり込むおばさん
←わたし
浮き輪いる?
ロープにつかまってたやん?
そのバケツなんで持ってるん?(笑)
そんで、わたしの豆アジ………
色んな意味で震えた。
そして冷静になって、
別な意味でも震えた。
奥様は何もうろたえて無かったのに…
助けを呼んでいなかったのに…
私が沢山の人を呼んでしまった…
もしかして、お父さん「着衣泳」の忍者の末裔だったかもしれないし、海猿だったかもしれなくて、、、
これで良かったのか?
ダメだったのか?
わからなくて気まずかった。
あの時もし110番していたら
どうなったんだろう?
救命胴衣を付けていないお子さんと釣りをしていた事。
釣り禁止の港で救助された事がお父さんの会社とかにバレて、
あのお父さんは大変な事になったりするんだろうか?
そしてここで人命が失われたら、
また釣り場を失う。。。
そんな事を考えなかった訳では無かった。
わたしは自分の自分勝手さを思わぬところで突きつけられて、うろたえた。
いまさら、ライフジャケットを付けてとか言っても、
年に1回来るか来ないかの釣りの為に、
子供にライフジャケットを着用する
ご家族は少ない。
そんでね、あの日、私もライフジャケット未着用
だった。
誰かにライフジャケット着用を声高らかに言える立場じゃない。
親が目を離すからだ!とか
言う方もいるだろう。
でもね、例えガン見していたとしても、
ロープや係留の為の突起物につまずいてしまえば、あっという間に
落ちる。
何を隠そう、釣りを始めたばかりの頃の私も、
つまずいて落ちそうになった事がある。
だから、分かる。
落ちる時はあっという間だ。
テトラや堤防も、濡れていたら海藻で物凄く滑る。
テトラで滑ったら、それはすなわち「氏」を意味する。
今回の事は、
運が良かったし、
海保にも警察にも言わずに済んだ。
でも、なんだかんだ言っても、
子供や自分の命を守るのは、お父さんが海猿じゃない限り、
ライフジャケットなんだと痛感した。
どんなに安全な場所でも、
お節介でも、
釣りを趣味にする私が、ライフジャケットを
持っていれば、、、助けられる命があるのかも知れない。
と今回の出来事でふんどしを締め直したバケツおばさんなのでした。
あれ?こんな時締め直すのって「兜の尾」でしたっけ?
ふんどしって(笑)