●日本人というのは本当に悲劇っていうのが好きですね。かくいう私も紛れもない日本人なので、今日も『D.Gray-man』(8)読んで泣かせていただきました。よかった8巻読んでない話が結構沢山あったので本誌チラっとみたことがあったのですが話が繋がったよ~。デスノとはまた違った意味でかもしれませんが、結構沢山キャラ出ては死んでいくマンガですよね。あの環境で死なないわけはないのでアニタさん達が死んでしまうのは悲しいけれどだからこそ泣けました。ハリポも最終的にハリーは死ぬらしいというのが今噂で出ていますが、ハッピーエンドで終られると消化不良になりそうな作品ではありますよね。それに生きてる限りは続編を書かなければならない恐れもありますしね。決着をつけたいのかもしれません。あんだけ長編になってしまうと。今の人達は割りと「みなさまのご想像におまかせします」っていう空白を残した終り方があまり好みではないのかもしれないですね。そういうことは同人誌で処理してしまうので、原作者版を一つ提示されても構わないということでしょうか。『あらしのよるに』の完結編も私は絶対にあれはきむら先生は描かないつもりだったと思っているのですが。
日本人は悲劇好き、というのはもっと典型的な民話や昔話の世界からもうかがい知ることができます。日本人の子どもなら一度は聞く「つるのおんがえし」。さらに遡れば神話の世界でもそうかもしれませんね。古典文学でも出てきましたよね、「諸行無常」って。日本人は無常観を持っている人が多いのかもしれません。一応仏教が広く伝わっていますしね。西洋ではアンデルセンが珍しいくらいですかね。
どうでもいい話ですが、悲恋ってなんでしょう、って言われて説明がつかなかったのでロミオとジュリエットだよ、といって逃れたのですが、この2人展開的に考えて結構滑稽な2人だよと言われて悲恋っていうイメージが全く似合わなくなってしまって説明がつかなくなってしまいました。しかし、なにもシェイクスピアにいかなくたって悲恋のパターンは日本に山ほどあるのですから、悲恋を学ぶと称して古典芸能に首をつっこんでみるのもいいのかもしれませんね。私は文楽が見てみたいです。
- 久保 朝孝
- 悲恋の古典文学
- 木村 暁朋, 夢プロジェクト
- 心にとどめておきたい悲恋伝説―いまも語り継がれる美しい日本の愛の物語