入院中のこどもとのコミュニケーション | 39歳 癌になったママ女医 〜Cancer Gift〜

39歳 癌になったママ女医 〜Cancer Gift〜

消化器内科医 緩和ケア医 2児の母 
39歳で子宮頸癌と診断されました。
それからの経験がどこかで何かの役に立てられればと思い、綴ります。
癌の手術や化学療法などの治療に挑む方。
小さな子どものママで癌を患った方。
医師としての自分、母としての自分に。

こどもとビデオ通話する際のツールについて。

 

入院中、こども達はママがいなくて寂しがっているだろうから、

毎日電話を切望するのかと思いきや

 

それは母の思い上がりであった。

 

最初は「ママー!」と嬉しそうにしているし

 

点滴をしていたり身体から管がつながっている間は、

 

「つながってるところ見せて〜」

 

と興味津々だが、それも無くなって毎日続けて電話すると、

だんだん自分のやりたいことを続けていて、

画面から現れすらしなくなったりする。

 

夫が「ママは寂しいんだから、話をしてやって」

とか言う始末。


 

幼児はビデオ通話でのコミュニケーションを大人のようにリアルと同じようにはできないのかもしれない。

 

 

そこで、1つの方法を試した。

これは精神科医の友人が入院前に提案してくれた方法だ。

 

 

同じ着せ替えシールブックを自分用と娘用の2つ用意して

ビデオ通話の時に着せ替えを見せ合いっこするのだ。

 

 

友人は精神科でのオンライン診療の時に、同じ資料をお互いに持って面談することから着想したらしい。

 

友人がプレゼントしてくれたシールブック

 

 

入院中着せ替えシールをせっせと貼る。

組み合わせを考え出すと、どういうコーディネートが可愛いかと

意外と真剣になる。

看護師さんにこの姿を見られたら、少し恥ずかしい。

 

ビデオ通話で

「ジャジャン!お母さん実は、おんなじシールブック持ってるんだ〜」

と驚かすところから始まり、

 

「今日はお母さんこのお洋服にしたよ〜」

 

と見せ合いっこ。

 

何日間か、ひとしきりその話題で盛り上がることができた。

 

友人の愛溢れる提案に感謝。