<この本で得られた気づき>

 

テイカーが自分を中心に考えるのに対し、ギバーは他人を中心に考え、相手が何を求めているかに注意を払う。(P.26)

 

● 事実、ギバーであることの恩恵は時間とともに大きくなっていく。もちろんリスクもあるが、長い目で見れば、素晴らしい結果をもたらしうるのだ。...「ギバーであることは100メートル走では役に立たないが、マラソンでは大いに役立つ。」 (P.45)

 

● ギバーは、頼り合うことが弱さだとは考えない。それよりも、頼り合うことは強さの源であり、多くの人びとのスキルをより大きな利益のために活用する手段だと考えている。(P.130)

 

● マイヤーはエピソードのためにたくさんのアイデアをひねり出したが、(作家たちのあいだで一番人気のある仕事である)最初の草稿を書くことはめったになかった。それよりも自分のスキルは手直し作業に活かすべきだと考え、面倒な仕事を引き受け、6カ月かけて各エピソードを修正した。これこそ、ギバーの協力の仕方の典型だろう。自分個人の利益よりも、グループにとって最善の利益になる仕事を引き受けるのだ。こうすることで、グループ全体が恩恵を受ける。(P.132)

 

● 成功したギバーは、自分だけでなくグループ全員が得をするように、パイ(総額)を大きくする。(P.132)

 

● 非常に才能のある人は他人に嫉妬されやすく、嫌われたり、うらまれたり、仲間はずれにされたり、陰で中傷されたりする...。これがギバーであれば、もはや攻撃されることはない。それよりむしろ、ギバーはグループに貢献するので感謝される。同僚が嫌がる仕事を引き受けることで、マイヤーは妬みを買うことなく、そのウィットとユーモアで仲間をアッといわせることができたのだ。(P.134)

 

● マイヤーは信用口座にたっぷり残高があるので、アイデアを出して番組のクリエイティブ面の方向性を変える裁量権を与えられた。「信用を築くことの最大のメリットの一つは、何かめちゃくちゃ変なことをやってみたくなったときに、まわりの人が喜んで力を貸してくれることです。」 (P.135-136)

 

● リーダーや指導者の立場にあると、まず相手の才能を探したくなるものだが、ギバーはその誘惑に負けまいとする。そして誰でも一流になれると考え、やる気があるかどうかに着目する。(P.176)

 

● 根性を養う秘訣の一つは、目のまえの仕事をより興味深く、やる気の出るものにすることだ。(P.177)

 

ギバーは同僚と会社を守ることを第一に考えるので、進んで失敗を認め、柔軟に意思決定しようとする。ほかの研究によれば、人は自分よりも他人のために選択するとき、より的確で創造的な決断が下せるという。自分を中心に考えると、エゴを守ろうとすることによって決断が歪められるだけでなく、考えうるあらゆる局面に適した選択をしようと悩むことになる。... しかしギバーがごく当たりまえにやっているように、他人を中心に考えて選択すれば、エゴや些細な事柄に振り回されることは少なくなるだろう。ギバーは全体を見て、ほかの人びとにとって一番大切なことを優先させるからだ。(P.191)

 

● テイカーが「利己的」で、成功できないギバーが「自己犠牲的」なら、成功するギバーは「他者志向的」といっていいだろう。自分を犠牲にして与えていれば、すぐにボロボロになってしまうだろう。「他者志向的」になるということは、受けとるより多くを与えても、けっして自分の利益は見失わず、それを指針に、「いつ、どこで、どのように、誰に与えるか」を決めることなのである。(P.255)

 

● ギバーが燃え尽きるのは、与えすぎたことよりも、与えたことでもたらされた影響を、前向きに認めてもらえないことが原因なのである。(P.264)

 

● ギバーは、与えることに時間とエネルギーを注ぎ込みすぎるせいで燃え尽きるのではない。困っている人をうまく助けてやれないときに、燃え尽きるのである。(P.264)

 

● 自己犠牲のギバーは、「支援を受けることに居心地の悪さを感じる」...。彼らは助ける側の役割に徹しているので、他人に負担や迷惑をかけたがらない。...自己犠牲タイプのギバーは他者志向のギバーより助けを受けることがはるかに少ない...。そしてそれは、精神的にも肉体的にもダメージをおよぼすことがわかっている。(P.277)

 

● それとは対照的に、他者志向のギバーは、自分自身の幸せを守ることの大切さを理解している。いまにも燃え尽きそうになると、他者志向のギバーは人に助けを求め、やる気や気力を維持するのに必要なアドバイスや、協力を仰ぐ。30年におよぶ研究から明らかになているのは、周囲からのサポートを受けることこそ、燃え尽き防止の強力な特効薬だということだ。(P.278)