こんにちは。FEADERです。
今回は、HWSコルトドラグーンモデルガンを流用して製作した、「ハートフォード魔改造コスモドラグーン」を紹介します。
オリジナル造形のクロスボーンスカルレリーフ。
これこそFEADER謹製の証。本当の完成形です。
前回の【タイトーおとなプライズ魔改造コスモドラグーン】製作で得たノウハウを最大限活用しつつ、今回新たな造形ツールとして、前作では一部の導入に留まっていた3Dプリンターを全面的に導入。殆んど全ての構成パーツを3Dプリンターで製作したモデルになります。
当然、完全フル可動を踏襲しています。
実銃原理主義の私にとっては、コルトM1848ドラグーンのディテール・造形・寸法をベースとした戦士の銃こそが、究極の戦士の銃だと考えています。
なのでその意味に於いて、ハートフォード魔改造コスモドラグーンは私にとって正に一つの理想形。
四半世紀にわたって求め続けた長い道のりの果てに辿り着いた、一つの到達点なのです。
※【注意】ここで言う「フル可動」とは、飽くまでも実銃であるコルトドラグーンM1848に準じた物です。
①ハンマー(ボルト)をコッキングし後退位置で固定。
②シリンダーが後ろから見て右に1/6回転。
③トリガーを引きシアーを解放。
④ハンマーが落ちる(ボルトが前進)。
この一連の動作を再現したものであり、「劇場版銀河鉄道999」劇中で描写される動作を再現するものではありませんので悪しからず。
またその造形も、設定画をベースにしつつ実銃の造形を随所に盛り込み補完。そこに私個人の主観的な解釈や思い込みが凝り固まった、かなり独りよがりな造形になっています。
ご覧頂くときは、その点に留意しつつ暖かい目で見て頂けると有り難いです。
さてそれでは、その究極のボルトアクションをまずはご覧頂きましょう。
手前味噌ですがカッコいいです~!
関係ないですが、東京マルイ「作るモデルガン」シリーズのパッケージ写真に似てますね。

これは、叩き台となったプロポーション検討画の決定稿。PC上にてフォトレタッチで作成。これを実物大に印刷してバレル周辺の寸法を取りだし、他は私の所有するHWSドラグーンモデルガンから直接採寸して、3DCADソフトに打ち込んでいきます。
トリガーガードやバックストラップ、ローディングレバーASSYは、HWSコルトドラグーンモデルガンの物を流用する前提なので、モデリングはそれ以外の部分のみなのです。
私の手元にある2号機(一枚目の画像)も、当然ドナーが有って完成しています。
ドナーにしたのは、HWSコルトドラグーンの2013年冬限定版特別仕様です。このケースハードゥン風仕上げのローディングレバーが、どうしても我がコスモドラグーンに欲しくって。
設計にはAUTODESKのFusion360を使用しています。

Trinus基本性能
・3Dプリントサイズ:120mm x 125mm x 125mm
・フィラメント直径:1.75mm
・3Dプリントが可能な材料:PLA、ABS、ポリカーボネート、フレックス、木材、アルミニウム
・3Dプリント速度:70mm/秒
・移動速度:最大150mm/秒
・最小積層ピッチ:0.05mm(50ミクロン)
・最小積層ピッチ:0.05mm(50ミクロン)
・x軸、y軸、z軸精度:0.025mm (2.5ミクロン)
・対応OS:Windows、Mac
・対応OS:Windows、Mac
性能は必要十分ですが、いかんせんプリント容積が小さくて、大きい物体の造形が一発で出来ないのが、唯一の難点ですね。
だいたい積層厚は0.1mm、インフィルレートは50%の設定で製作してました。








黒ずくめのローディングレバーも落ち着いていて良いのですが、やはり私はケースハードゥン風が好きなのです。

私が特に拘ったバレルブリッジ前後の複雑な鞍形曲面。3Dプリンターならではの精密な造作が光ります。
銃各部の刻印は、ブリッジ背面の物のみ辛うじて再現できました。光造形の3Dプリンターなら楽勝なのでしょうが。


ボルトエンドピースの造形は、私が超拘った、この銃の隠れた見せ場。
設定画と、数多ある立体モデルの造形の中から、おいしいラインだけを良いとこ取りして、私の主観を加えて再構成した逸品です。
さて、エンドピース側面に縦に走る五条のグルーヴは、手でしっかりと把持させるための「滑り止め」であると私は認識しています。
実銃で似た物を参照しつつ、グルーヴの形状、幅、深さまで、詳細に詰めていきました。
エンドピースの大きさ、特に横幅も何気に重要です。というか、タイトーおとなプライズ版を含め立体物となっているコスモドラグーンは、把持するにはエンドピースの幅が細すぎると思うわけで。
ちゃんと把持してコッキング出来るように実用面からも寸法を詰めています。

こちらも拘ったマズル部分。
実銃の観点から、この部分はフラッシュハイダーと考察しました。そこから、設定にあるスリットとおぼしき箇所はマズルブレーキだと考えて開口しています。
勿論ただ開口するだけでなく、表情やディテールを盛り込めるため、アレンジを加えつつ面構成も工夫して、情報量を増やしています。

モデルガンのニップルはそのまま流用し、3Dプリント造形されたシリンダーに装着しています。
そして、これこそ我がコスモドラグーンの密かな目玉。ボルト直下のセーフティ。これは飾りではありません。設定通り可動し、かつセーフティとして働く機能部品なのです。
ボルトの可動はともかく、セーフティまで設定通り可動するコスモドラグーンは、恐らく世界唯一だと自負しています。

3Dプリンターだけあって、ブリッジ背面の刻印も辛うじて再現できてますね。
再現できたのはこの部分だけ。他の部分の刻印は断念しました。

ローディングレバーシャフトの代わりを担う「零士バルジ」。私の周辺の方々は、松本メカに見られる楕円形或いは涙滴型の膨隆部をそう呼称します。
タイトーおとなプライズ魔改造コスモドラグーンではネオジム磁石を使用していましたが…

今回は、3Dプリントの積層地肌の摩擦抵抗をパーツ固定に応用して造形しています。この形状で一体成型。そしてこのパーツのみ、積層厚設定が0.05mmです。
シャフトの断面形状は、左右で向きの違うD型となっているのがミソ。このD型形状が零士バルジの向きを固定すると共に、左右のシャフトが補完し合うことで、軸穴が円形のローディングレバーを支えています。
「逆立ち」でのプリントだと、出来上がりは最高なのですが、リコイルシールドを支えるためのサポート材が文字通り山の様に作られるので、材料的にはものすごく非効率なのです。

ここからはトリガーメカについて説明しましょう。上の画像がトリガーメカのパーツ一式です。
後で紹介する「パーツ分解図」に則ると、No.15:シアー、No.17:シアースプリングベース、No.19:トリガーシャフト、No.20:トリガー、No.14:トリガーリンケージ、No.13:セーフティとなります。
基本的な構造はタイトーおとなプライズ魔改造コスモドラグーンと同じなのですが、ハートフォード魔改造版ではシアースプリングをコイルバネに変更しています。
因みにシアースプリングは構造上トリガースプリングを兼ねます。この辺の変更は3DCADでの設計の恩恵です。内部構造の煮詰めがやり易かったのに助けられました。
セーフティ。左側から見た画像です。
厚みが半分近く切り欠かれて、そのスペースには回転軸を共有するトリガーリンケージが収まります。
因みにテカって見えるのは潤滑用のグリスペースト。
後ろに嵌め込まれた銀色の丸い物は、セーフティを固定するためのネオジム磁石。

メインフレームを正中矢状面でカッタウェイした状態でトリガーメカを見てみましょう。
今はシアー、トリガーリンケージ、トリガーシャフト、トリガー本体を組んだ状態です。
トリガー本体は、前側でボルトスクリュウに動きを制限され、後側ではトリガーリンケージに動きを制限されることで初期位置に固定されます。
シアーは、スプリングのテンションで上部の鋸形突起がアウターボルト本体と接触する事で初期位置に固定されます。

トリガーリンケージの上にセーフティが追加された状態。
トリガーリンケージがセーフティとシアーの左半分を間借りする構造も、「タイトーおとなプライズ魔改造コスモドラグーン」と同じです。この位置はセーフティONの状態。シアーとセーフティの組み合い方がよく分かると思います。
前述したようにセーフティとシアーにはネオジム磁石を埋め込んでいて、セーフティONの状態でセーフティを固定するように働きます。
磁力の影響はかなり強く、セーフティをOFFの位置にしても磁力で容易にセーフティONの位置まで引き付けるので、セーフティをOFF位置で固定するため、グリップ内にスプリング式の固定ピンを設けることで対応しています。
内装したセーフティ固定ピンと、OFFポジションのセーフティとの位置関係に注目。

アウターボルト下側の「シアースタッド」が、シアーの鋸型突起と噛み合いボルトを後退位置に固定します。
トリガートリガー操作と各部の連関をスマホで撮影してみました。トリガー→トリガーリンケージ→シアーの一連の動きが理解できると思います。
さてここからは、ボルトとシリンダー回転の連関について見ていきましょう。
これこそ、我が「ハートフォード魔改造コスモドラグーン」の可動構造の根幹を成すパーツなのです。
インナーグルーヴの図面。
この図は、インナーグルーヴを「シリンダーの外側から透視して見た」図になります。

シリンダーとアウターボルトを取り払った状態のメインフレーム。
銀色の筒はインナーボルト。スプリングとスプリングガイドを内装しています。
中央に見える黒いパーツは「アウターボルトフロントピース」。上側に見える突起「ローテーションスタッド」がシリンダー内側の溝「インナーグルーヴ」と噛み合うことで、エネルギー開閉ボルトの前後運動がシリンダーの回転運動に変換される仕組みです。
誰が呼んだか、「グルーヴトレース式」。
私が考えた仕組みの肝(であり欠点)は、「ボルトが前進する勢いでシリンダーを僅かに回転させ、「ローテーションスタッド」が次にシリンダーを回転させるきっかけを作る」所にあります。
ここのきっかけが不十分だと「ローテーションスタッド」が「インナーグルーヴ」の斜め溝に引っ掛からず、シリンダーが回転してくれません。
100%の動作を保証できないのもそうですが、実銃らしからぬ、ボルト前進時のシリンダーの僅かな回転も、歯痒いところではあります。
この解決が、私のコスモドラグーンに於ける最後にして最大の課題ですね。
明らかに異なるのは、マズル部、コッキングボルト、バレル本体直径、バレルブリッジ、シリンダー全長くらいですが、アレンジや解釈の違いだけでここまで印象が変わってしまうのも、なかなか興味深いです。

分解手順動画も作ったのですが、15分を越えてしまい此方に添付する事が出来ませんでした。YouTubeにアップしたもののリンクを張っておきますので、良ければご覧ください。
我がハートフォード魔改造コスモドラグーンのパーツ分解図も作成しました。
YouTubeに挙げた分解動画とは、パーツ構成が少し異なります。あちらは言わばタイプ1。
こちらは、ボルト機構をより故障しにくく改良したタイプ2になります。












































