フル可動を考え続けて25年。拗らせる元凶たる宇宙戦艦ヤマトTV放送との接触も合わせれば、50年ですか。

四半世紀の長きに渡って拗らせ続けてきた私の、今出来る限りの集大成。松本零士スモールアームズ、FEADERオリジナルVer.を、改めて紹介したいと思います。ここまで揃うと見応え有りますね。



ペーパークラフト製コスモドラグーン。

東京マルイ製「作るモデルガン」シリーズのブラックホークをベースとしたペーパークラフトのオリジナルドラグーンは、多分阪神・淡路大震災の前年に製作されたもののはず。
おそらく、戦士の銃造形に対する考え方、マインドセットが、今とはまるで異なる時に作られたもの。実銃の銃器に関する情報が乏しい状態の作品なので、逆に言えば、私の戦士の銃造形に対する趣向の根っこの部分がもっとも色濃く反映されたモデルと言えるかもしれない。

タイトーおとなプライズの魔改造コスモドラグーン。

このモデルは、私にとって初めてのセミスクラッチ作品。
なので、製作に必要なスキル・経験値を、まさに製作しながら獲得している状態でした。諸々で製作開始から完成までに2年(休止期間半年を含む)を費やしています。

私が暖め続けてきたボルトアクションフル可動メカニズムの理論実証モデル第一号機であり、目標材質の修正や、それに伴う構造の見直し、パーツ設計の変更など製作面で初めてトライする事柄も多岐にわたり、多分に実験機の色合いの強い作品となっています。
造形面では、タイトーおとなプライズで気になった所を修正しつつ、M1851ネイビー準拠でスタイルやバランスを作っていきました。
正直言って、よく完成させることが出来た物だと自分で思います。


ハートフォード魔改造コスモドラグーン。

実銃原理主義者の私としては、やはりコルトM1848ドラグーンをベースとしたコスモドラグーンが、究極のコスモドラグーンであると言う理想を持っていました。
そんな折も折、ハートフォードからコルトM1848ドラグーンモデルガンが発売されることを知って、それをドナーにしてフル可動コスモドラグーンを製作することを思い付きます。
可動メカニズムはタイトーおとなプライズ魔改造コスモドラグーンで実証済。
設計と製作には、前回一部のパーツに採用した3DCADと3Dプリンターを全面的に活用し、タイトーおとなプライズ魔改造版で得たノウハウを惜しみ無く投入し更にブラッシュアップ。
製作開始から約半年という短期間で、前期型の第一号機が完成しました。



銀河鉄道999その他の作品にに登場する、コスモドラグーンと並んで知名度の高いアイテム。重力サーベル。

タイトーおとなプライズの重力サーベル(エメラルダスVer.)を独自の解釈を盛り込みつつ好き勝手に改造して製作。
実は、この銃ほどデザインが定まっていない松本アームズも珍しい。

この銃も、銃部分のモチーフは南部14年式なんだけど、とある設定画だと、


こんな感じ。何の銃だよ。作品によって本当にまちまちなデザインを見せてくれます。
サーベルに振ったデザインなら、例えば


こう言う方向もありと思う。実際CGハーロックのサーベルがこの系統だったような気がする。


閑話休題。銃のグリップ部分にはMGCのコルトウッズマンを採用。ナックルガード内側の零士メーターにヒントを得て、実際のドットサイトを装着している。

造形は、あくまでも松本零士のテイストを壊さない程度に、オリジナルデザイン+外連味マシマシで作り込んでいる。勿論3Dプリンター大活躍。


TV版銀河鉄道999に登場する「宇宙戦士の銃」。
劇場版、及びそれ以降は「戦士の銃」で呼ばれるが、TV版では「宇宙戦士の銃」と呼ばれ方が異なるので注意が必要。さらに言えばTV版「宇宙戦士の銃」は次元反動銃ですらなく、コスモドラグーンとも呼ばれない。(次元反動銃は、漫画版「装甲惑星」で別に登場する。)

さて、元々は、ハートフォード魔改造コスモドラグーンからバレルユニットを換装して作れたら面白いなぁと妄想しつつ3DCAD内で設計していたものを、プリントアウトしたもの。
実銃準拠のフレームにアニメ準拠のバレルを合わせてどうなるか心配だったが、杞憂に終わった。
今現在、これまで製作してきた戦士の銃のなかで一番気に入っているかもしれない(笑)。



宇宙戦艦ヤマトのコスモガン。南部M2114制式光線宇宙拳銃。通称コスモナンブ。

ダイキの水鉄砲を魔改造したもので、この作品群の中で一番新しい作品で、且つ未完成の物です。

基本的には、3Dプリンターによる各部造形の変更・作り直しと、ボルトとトリガーの連動可動実現、分解組立が可能な構造の実現を目指しました。
あとはシアーとトリガーメカの設計製作を残すのみで、外回りはほぼ完成形です。




最後はこちら。
まだ3DCADでの設計段階で計画中の物ですが、劇場版さよなら銀河鉄道999に登場する黒騎士ファウストの銃「ファザーファウストMP38-14-17」です。

これも、私の納得いくように形状の変更やバランスの見直しを行い手を加えています。
どうも私は原型師にはなれないタイプのようですね。

因みに設定画はこちら。

南部14年式をベースとしているのは明らかです。なので、どうしてもヤマトのコスモガンと似てきてしまうのは仕方ない。
でもこちらの方が絶対威力やスペックでは上な筈。だって黒騎士ファウストの銃だから。
その辺の違いが出せたら良いのだけど。

3DCADを弄っていると、だんだんこの銃の造形バランス、と言うかカッコよさのツボを掴めてきた感じがあるので、ヤマトのコスモガンが完成したら取り掛かろうかと考えています。