NHKニュース9で蔵王の「樹氷の形が変わったのは温暖化の影響?」なるニュースを放送していた。
うがった見方のせいか、番組中にいろいろ挙げていたデータが「蔵王の樹氷」と「地球温暖化」のつながりを説明できていないように思えたので書いてみます。
①樹氷の形が変わった。
導入の問題提起です。写真と何十年も見つめる写真家の方の話で、「えっ、そうなの?」と視聴者の関心を集めます。ここは特に問題ありません。
②気温上昇
ここでなぜか山形市の気温が過去30年で1度上がったというデータを学者に語らせます。
ここでいう「山形市の気温」は恐らく、山形市の中心部にある山形地方気象台が観測したデータ(もしくは同市の山形大)でしょう。
蔵王の気温が上がっている→温暖化の影響ともっていきたいのでしょう。
確かに山形市と蔵王は隣接していますが、「山形市の気温が上がっているから蔵王の気温も上がっている」と主張するにはこれだけでは足りません。
残念ながら、関連性を裏付ける根拠は示されませんでした。
③様々な化学物質が中国から飛んできている
番組から、偏西風に乗って中国から化学物質が飛んできていることはわかります。
ですが、それと温暖化、蔵王の樹氷との関係は何なのでしょう。
温暖化は地球全体の現象ですから局地的な話だけで済むはずがありません。
また、樹氷にそうした物質が付着したことが樹氷の変化に影響しているのだとしたら、「温暖化の影響?」というテーマがぶれてしまいます。
どちらがどれだけ影響しているか番組からはわからないからです。
こうなると「地球温暖化の影響を樹氷が教えてくれているような気がします」とか何とかいう結論に苦笑するしかありませんでした。
言いたい結論を端的に述べ、それを説明するのに必要最小限かつ論理的なデータを示す。
僕はそれがニュースの伝え方だと思っています。
感情的になりやすくかつ論理性に欠けがちな記者は、往々にして勝手な先入観から結果を予想してニュースの構成を描き、それに合うと思い込むデータを混ぜて報道しがちです。
新聞などで毎日見かけますので皆様もぜひ発見してみてくださいな(笑)。
地球温暖化自体は僕も何とかしないといけない問題だと思っています。
それ自体を責めているのではないので悪しからず。
本当はこんな揚げ足を取るようなことしたくないんだけど、
やっぱり高給取りの公共放送なんだからしっかりしてもらわないとということであえて苦言を述べました。
しかし最近のニュースはひどいのがありますよね。
受け手がいかに判別するかが問われる時代になったんだなあと痛感しました。
メディア・リテラシーの時代ですね。