以下プレジデントロイターの一部抜粋です。
高齢化社会の今、介護は誰もが避けて通れない問題です。ところが、親が元気なうちは実感が伴わないもの。「要介護」という現実に直面してから慌てて対応する方が大半です。
しかし男性の多くはそうした状況に至っても、介護の問題を自分の都合で考える傾向があるようです。親に対する情もある。経済的な負担も気になる。それで老人ホームに入れたり、ホームヘルパーを頼むことに難色を示し、在宅で妻が介護をすればいい、などと勝手に決めてしまう。
とはいえ介護は実の親に対して行うのでさえ大変なものです。そんな大変な役目を、「嫁ならするのが当然」とばかりに押しつけられたら、たまったものではない。他人でしかない夫の親の介護など嫌という妻が大半なのです。夫はこのことを、大前提として頭に入れておいてください。
日本は長寿の国として有名ですが、嬉しいだけではありません。長生きできても、生きていくためには介護が必要な人が多くいるのですから。30代の私はまだ介護の経験はありません。ありがたい事に親は2人とも元気で、60代の生活を楽しんでいます。しかし、介護と言うのはいつ自分に現実のものとなるのかは解らないのですよね。介護は誰がするべきか・・・。自分の親、或いは配偶者の親の介護は子供、或いはその配偶者が見なければならない・・・、私自身はあまりそうは考えていません。勿論、介護を全くしないという意味ではありません。1人で抱え込まなくても良いのではないかと思っています。今は、老老介護が問題になっていたり、介護を受けるものに対する虐待も問題になっています。これらって、1人で介護を抱え込んでいるから起きる問題ではないでしょうか。ヘルパーを頼むこと、施設へ入れること、これらは決して悪いことではないと思います。誰かの手を借りて一緒に介護をしていく、これで良いんじゃないかと思っています。私にもし介護が必要になったときに、私自身がそう思うから。誰か1人に負担をかけるよりも、借りられる助けを使ってもらったほうが、私の気持ちも楽ですから。