日経ネットに以下の記事が掲載されていました。
舛添要一厚生労働相は3日、介護保険事業者に支払う介護報酬について「介護士さんの処遇がよくないので、来年の改定で上げたい」と述べ、2009年度の改定で引き上げる方針を示した。都内の訪問看護ステーションや高齢者の自宅などを視察後に記者団に語った。
介護士やホームヘルパーから「いくら働いても報酬が低すぎて生活できない」との声が強まっていることを受けた発言とみられる。舛添厚労相は介護保険事業者への報酬を増やすための財源として「介護保険料もある程度は上げないと」と述べ、会社の従業員などに負担増を求めていく考えを示した。
舛添厚労相は過去に母親の介護を担った経験を引き合いに出し「家族による介護は限界だ」と指摘。介護保険制度を充実させることが重要との認識を示した。
2009年度にようやく介護報酬が引き上げられるようです。介護報酬の引き上げは、介護従事者の収入を増やすことにつながり、今の介護従事者不足の解消への一つの手助けとなるでしょう。介護従事者は、重労働であるにも関わらず、待遇がよくない職業として有名なのです。ある調査によるとその年収は330万円程度でありました。これでは、「人の役にたちたい!」とやりがいを求めて介護に従事しても、あまりにも収入が低く、生活が苦しくなり離職してしまう人が多いのです。重労働が原因で、体力的に無理になり離職する人も多いようです。最近行われた潜在介護師の復職意識調査では、「条件が合えば復職したい」と回答した人が53%いたそうです。この条件とはおそらく待遇と言ったところが多くを占めていることでしょう。今回の介護報酬引き上げによって、介護従事者の待遇面が少しは改善されるのではないでしょうか。高齢化社会が進んでいる中、介護従事者を確保するためには必要な施策なのではないでしょうか。厚労相が言うとおり、家族による介護には限界があると思います。介護従事者はなくてはならない存在なのです。