以前の日経ネットに以下の記事が掲載されていました。
老後の生活、「年金でまかなえない」が82%
国民年金や厚生年金などの公的年金では「老後の生活費をまかなえない」と82%の人が考えていることが、生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」でわかった。宙に浮いた年金記録の問題などで、公的年金への不信感が強まったためとみられる。
「老後の日常生活費は公的年金でかなりの部分をまかなえるか」と聞いたところ、37.7%が「あまりそうは思わない」、44.5%が「まったくそうは思わない」と答え、合計82.3%が否定的だった。
今話題になっている年金問題です。
年金は老後の生活の為にあるものですが、この年金で「老後の生活が出来ない」と考えている人が82%もいるということは、大変問題なのではないでしょうか。一体、老後には生活費はどれくらいかかるのでしょうか。平成16年度の総務省の家計調査によると60歳以上の世帯の生活費はおおよそ25万円だそうです。
ところが、実際に30歳代、親子3~4人で、生活費20万円程度で生活している家庭も非常に多いのです。教育費、この年代だと家のローンなどの住居費がかかります。60歳以上の家庭では、住居費がかからないと仮定すると、どうしてこんなにお金がかかるのだろうと考える人も多いようです。
しかし、高齢の家庭になると、若い世代が思っている以上の出費が多いようです。
例えば、上記の調査によると食費は6万2千円だそうです。食費に6万円も!もっと節約できるわ!と思う若い世代も多いと思います。しかし、高齢になると、特売日に安いものを買いに行ったり、安いものを大量に買い込んだりと言った事が出来なくなるのです。若い頃は安く購入したものをアレンジしてパパッと料理できたものが、高齢になると作るのが辛くなってきたりもします。便利なものに走るとやはり高くつきます。
同様に、以前までは自転車で行けたところが、タクシーを利用することもあるでしょう。医療費も今以上にかかってきます。
若いときには想像もつかないような出費が増えてくるようです。
昨今年金に期待をせずに、自分で老後の貯蓄をしている人が増えています。これが現在の不景気により拍車をかけているのですが。
「老後の安心のための年金」が達成されておらず、非常に残念な現状です。