中高一貫校に通う中学生の留意点(数学編) | 次世代を担う子供たちの現在そして未来

中高一貫校に通う中学生の留意点(数学編)

 もう季節は秋。塾予備校業界はすでに新年度の集客のことを考えている時期です。来年度の集客においては,「新課程に伴う学習環境の変化とそれに向けた対応策」の差をどうやってアピールするかがカギとなります。


 そこで,備忘録代わりに自分の考えを今のうちにまとめておくことにしました。入塾説明会で話すのか,それともどこか他の場面(講演会など)で話すのかはわかりませんが,最近物事を忘れることも多いのでw。


●中学1年で最初に悩むのは「進度」


 中高一貫校に入学して,数学の授業でとまどうのはほとんどのケースが「内容の難易度ではなく進度」でしょう。授業のペースを「ちょうどいい」と答えられる生徒はよほど運がいいと思った方がよいほどで,「速過ぎる」「遅すぎる」ことが気になってしまうばかりに,「算数から数学に変わって,気分も新たにさぁ頑張るぞ」という入学時の気持ちが早々に萎えてしまう生徒が目に付きます。


 いまどきの生徒は,こうしたストレスを感じた場合に「自分で折り合いを見つけられるように調整する」ことが苦手で,誰か(親か先生か)が「(自分が困っていることに)気づいてくれて,段取りや自分にとって快適な環境を整えてくれるまでひたすら待っている」ケースが多いので,うっかりしていると本当に「勉強の仕方を見つけられないまま1学期が終わってしまい,内容も頭に入っていない」こともあります。


 だから,口を開けば『数学は面白くない』『あの先生はつまらない』といった愚痴ばかりという事態に陥ってしまうのです。中高一貫6年間のスタート4ヶ月でこの状況では,今後数学にどれほど苦戦していくことになるかは容易に想像がつきますね。


 これは,学校側のカリキュラム構築の根拠を事前に理解していれば防げることです。


「だからもっと要領よく工夫して授業についていかないと」

とか

「自分にとっては余裕だから,空いた時間でもっと自分を高めよう」

といった具合に,自分で考えて試しながら「勉強の型」を作り始めてくれればよいのですが,自分にとって心地よいか否か」のみで考えてしまうために,落とし穴にまったく気づかず中学生活を進めていくことになるのです・・・。


 

 では,学校側のカリキュラム構築の根拠とは何でしょうか。これは皆さんの予想通りで,ほとんどの学校が「大学受験に対応する時間を確保するため」です。


そのため,


中学1年:公立中の1年・2年範囲
中学2年:公立中の2年・3年範囲
中学3年:公立高の1年範囲


といった具合に先取りするカリキュラムを取ります。


中学課程は「速く浅く」さっさと終わらせる


が,ほぼ共通のキーワードとなっています(だから多くの弊害があるのですが)。


 私が見る限り,首都圏において「中2終了段階で中学課程を修了させる」学校は3割程度でしょうか。最も多いのは「中3の夏休み前で中学課程修了」のパターンであり,「中311月頃から高校課程へ」となると,かなりゆっくりしたペースとなります。それであっても公立中学から高校受験して高校に入学する人に比べれば,2~3単元は先行していることになります。


 (続く←自分のために)