中高一貫の6年間は長いようで短い
かつて自分が教務コンサルとして関わっていた学校から,初の東大合格者がでた(らしい)。
学校のHPで確認しただけで,現役or浪人,文系or理系もわかっていないので,(らしい)としておく。
東大合格だけがすべてではないことは充分にわかっているけれど,「なんとかして東大合格者を輩出したい」というミッションにしたがって,プレッシャーの中で結果を残した先生方・・・,お疲れ様でした。
どうやら全体的に合格実績が向上しているから,ある一部の優秀生だけが実績を稼ぎまくったわけでもなさそうで,中高一貫で6年間育てた生徒たちに結果が出たのだろう。
この学年と次の学年については中学3年間ずっと関わっていてきたので,よって,当時こだわった「中学生時代の土台作り」についてもある程度の効果はあったのだろうと,ここは極めて楽観的に総括しておく。
そして,6年間って短いね。
さて,ここで言う「効果」とは何か。
もちろん,直接的にはカリキュラムを構築したり,時には授業をしたりということもあったけれど,生徒たちに対する私の影響力なんてたいしたことはない。頑張ったのは先生方。
手前味噌ながら,効果があったと感じるのは間接的な部分。
それは,私のような外部の人間が関わったことによって「先生方が緊張感を持った」ことではないだろうか。
当時,特に数学科の若手に対しては「その場しのぎや惰性で授業を消化する姿勢」には厳しく注意をしていた。授業の質・量も軽視することはできないが,とにかく指導者が「妥協せず,自分なりの全力を尽くす」ことの積み重ねこそが,将来の結果につながるということを伝え続けた(つもり)。
もちろん他教科の先生方にもお願いし続けたことであるから,生徒たちに対してこの姿勢を持ち続けてくれたとしたら,これほど嬉しいことはない。
学校の先生も塾講師も,私の知る限りほぼ全員が,口では「日々全力投球」とは言う。
しかし雑務に忙殺される日常の中で,この姿勢を本当に実践し続けることは大変難しい。ましてや非受験学年,特に中高一貫校の中学生であれば,直接次年度の合格実績に結びつくわけではないから「今日一日くらい手を抜いても平気さ」と考える指導者の存在は,決して無視できない(自身のスキルが低く,結果として手抜きと同じレベルの授業しか提供できないケースもあるが)。
その積み重ねが生徒たちの可能性を潰していくのだ。
入学時の学力が決して高くはない生徒たちを預かって地道に育て,初期の可能性から何倍もの利回りをつけて卒業させる
中学受験者数が頭打ちになり,学校選びの目がシビアになっている昨今では,特に首都圏で集客に苦労し始めている中高一貫校は,ここに強い意識を持たなければならない。
しかしながら現状は,このサイクルを確立させることが出来ていないわけで,改善の第一歩は「緊張感の持続」だと強く思う。これを続ければ少なくとも,
集客には苦労していないが中身が伴っておらず,生徒の大半が塾・予備校の方を信頼している
レベルの学校には負けることはないでしょ。
最後に。今年だけなら世間は「まぐれ」としかとってくれない。本当の勝負は来年ですよ。<先生方