算数・数学を苦手とする大学生へ | 次世代を担う子供たちの現在そして未来

算数・数学を苦手とする大学生へ

 今日は大学で授業。


 先週から判断推理を扱っている。楽しみながらパズル感覚で解いてほしいところだが、算数・数学を苦手にしている人たちにとっては、それほど簡単なものではないらしい。


毎週木曜は同じ授業をレベル別に複数回行う。最初は「算数・数学が比較的できる学生」のクラスなので、ここで様子を見ながら、後の「算数・数学が苦手な学生」へのアプローチを考えることにしている。


今日扱った導入問題(基本的な発想の確認)はコレ。


A~Dの4人が4日間でテニスの試合を行った。1日目から4日目まで毎日1試合ずつ行われ、同じ組合せはなかった。各人2試合ずつ戦い、次のア~エがわかっている。


 ア 同じ人が1日目と2日目に試合をしたということはない
 イ Bは4日目に試合をした
 ウ Dは3日目に試合をした
 エ AとDの試合はなかった


  このとき確実にいえるのは次のうちどれか。
① AとBは1日目に対戦  ② AとCは2日目に対戦 

③ BとDは2日目に対戦   ④ BとCは4日目に対戦 

⑤ CとDは3日目に対戦


お暇な方は、軽く解いてみてほしい。

1分程度で解ければ○

2分程度で解ければ△

それ以上の時間がかかると?


ということにしましょう。(解答は最後ネ)





先コマの学生達は、程度の差こそあれ、基本的にはこのような図を描いて「視覚化」することはできる。


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それに対して後コマの学生たちは、もちろん自力で図を描いた学生もいるのだが、基本的に「自分のフィールドで処理できない(経験したことがない)問題に対すると思考停止」に陥る。


地蔵のように固まって時が過ぎるのを待ち、解説が始まれば説明を聞きもせず板書だけを念入りに写して、できた気分になって授業が終わる


という悪循環を、これまでの小・中・高と同じように繰り返そうとしてしまう。

「困ったら視覚化」と、すでに2万5千回くらい繰り返しているのだが、彼らに言わせると「どんな図を描いたらよいのかわからない」らしい。


「どんな図でもいいでしょ、自分が理解できれば」


という返事が一番困るようだ。だから最初は見本をみせて、同じ要領で解ける問題を繰り返し解かせて定着させることになる。



で、図が描けたとしても、ほとんどの学生がここでストップしている。


この問題のポイントは


もしもAが4日目に試合をしていないとすれば


Aは1日目・2日目の連戦になる(条件にあわない)


よって、Aは4日目に試合をしていなければならない


という、背理法(そこまで大げさではないが)の思考ができるかどうかにかかっている。



ところが、ところがである。


「背理法」という言葉を聞いたことがない、ということは許そう。でも、聞けば彼らは「もしも○○だとすれば・・・」という考え方すら日常生活において全く意識していないそうだ。これってどういうことだろう???


 詰め将棋でいえば、3手先すら読めないって感じか???スポーツであろうがデートであろうが、このくらいの感覚を持っていなければ面白くないだろうに・・・。



ここまで考えてようやくわかった。だから彼らは平気で授業を休むのだ。


「もしもこの授業をサボったら」どうなるかって、おそらく何も考えていないのだろう。単位ウンヌンではなく、この不景気のご時勢に、ね。


 算数・数学と仲良くなれずにここまで来て、今回克服しないとイヨイヨ自分の将来の可能性が縮まってしまうかも・・・、という危機感をまだ持たずに生活できるということは、ある意味幸せなのかもしれない。



答えは⑤です