若手の先生方へ 「四合五落って知ってる?」 | 次世代を担う子供たちの現在そして未来

若手の先生方へ 「四合五落って知ってる?」

月曜日、若手の先生たちと話をする機会があった。


秋「この学校の中学生たち、順調に伸びてる?」


若手A「みんな真面目でいい子なんですけど、全体的に主体性に欠けるところがあります」


若手B「宿題とか言われたことはキチンとやってくるんですけど、『自分でテーマを持ってさらに深めてみよう』とか、それ以外のプラスαに欠けると思います」


うん、問題意識の共有は出来ているようだ。そこで聞いてみた。


秋「では、今皆さんには『自主的に何か勉強している』とか『工夫・努力している』ようなことはある?」


皆、首を横に振る。声に出すことはないが、「毎日の仕事をこなすだけで精一杯なんですよ」と目で訴えていることはわかる。


 私のような外部の人間から見ても、この学校の先生方はよく働く。それだけ細々とした仕事が多いということなのかもしれないが、『もう少し休まないと体を壊すよ』というレベルの先生達ばかりだ。


だから、私の質問は非常に意地悪なのだ。


秋「よく考えてみてよ。子どもたちに一番近い立場の皆さんたちが、自主性とか工夫といったことを日頃考えて生活していないとすれば、子どもたちにその感覚が育つはずはないよね。もしも子どもたちに自主性や工夫を求めるのでれば、まず皆さんがそれを実践して、『子どもたちに背中で語る』とか『俺(私)だったらこうするな』といった姿勢を常に見せることが第一だよ」


皆ウンウンとうなずくのだが、「これ以上何かをふやさないといけないの?」という不安が顔に出ている。

  

秋「みんな、今以上に何か仕事を追加できる?」

全員「(首を横に振る)」

秋「この前の保護者会で、『この学校の先生方は若いので、技術やテクニックではまだまだ劣るところがあります。しかし体力や熱意は負けていません。2日くらい徹夜しても大丈夫なはずです(私は無理ですが)』って言っちゃったよ」

全員「えええええ~」


秋「それは冗談なんだけど。じゃあ、今日から実践してほしいことを言うね。『15分早く帰る工夫』をしてほしい』」

全員「???」


秋「いままで10時間かかっていた仕事を9時間45分で終わらせて早く帰ろうよ。で、その15分をどうやって捻出するか、常に考えてほしい。それこそが『創意工夫』でしょ。」

全員「(笑顔)」

秋「イヤだという人いますか(笑)。今の皆さんがすぐに始められる自主性・工夫ってこれだよ。以上。」


という具合に話を終わらせました。




 彼ら自身まだ仕事の全体像がつかめていなかったりするから、「人より遅くまで残るのも仕方ない」と自分に言い聞かせているのかもしれません。でも、先生達の考え方がこれだと、子どもたちにも「出来るようになるまでもっと時間を増やせ」と言いがちです。この指示で結果的に新しい知識を手に入れたとしても、子どもたちにとっては『やらされた勉強』でしかないので、当然ながら子どもたちの自主性とか工夫のポイントは減っていくわけですね。


 一般的に、親からみた『きちんと勉強するいい子』の基準は「ちゃんと机に向かっている時間が長い」ことであって、その質がどうかということまで検証することは少ないようです(私が見聞する限り)。



でも社会に出たらこの基準が通用しない。そして「予定調和の世界でない入試(難関中学・高校・大学入試)」においてもこの基準は通用しない。質を吟味することなく「四合五落」なんて言葉ばかりを重視しても、なんの意味もないわけですね。

ということに、最近の親はもちろん先生方でも気づいていないことが多い(ようです)。