注意力と洞察力が足りない
今日は2回目の公務員講座。前回学習した「過不足」に関する確認テストから入りました。皆さんも一緒に考えてみてください。
1番
せんべいが何枚かあります。子ども1人に5枚ずつ分けるとちょうどよいが、7枚ずつ分けると12枚不足する。子どもの人数と、せんべいの枚数を求めなさい。
2番
あめを何人かの子供に分けようとして、1人に8個ずつ分けると18個余る。1人10個ずつにしてもまだ4個余る。子どもの人数とあめの数を求めなさい。
1番は正答率100%。2番は「4個不足」と勝手に読み替える学生が数名いましたが、それ以外は正解。前回彼らにお願いしたのは、「このレベルの問題は完璧にしておくこと」でした。そしてもう1題、チャレンジ問題として、
チャレンジ
あるグループで、何本かのエンピツを1人に4本ずつ配ると19本余り、1人に6本ずつ配ると最後の1人は4本以上不足する。このグループの人数は何人か。(警察官試験)
①11人 ②12人 ③13人 ④14人 ⑤15人
と、この問題だけは本番同様に選択肢をつけて出題しました。自信をつけてもらおうと思って・・・。
甘かった・・・
この問題だけは正答率が低かったのです。「4本以上」に対してケアのできない学生がとても多い。とりあえず4本で計算してみると「11.5人」になってしまうので、ここで困ってしまう学生の多いこと。褒めることがあるとすれば「選択肢から逆算して正解を出そうとしなかった」ことでしょうか。
「4本以上」と言われて、題意を読み取り「4本か5本か6本か」という読み替えができないわけです。
* * *
世間で多く行われている大学生向けの公務員講座が、このレベルのことまで「パターン」として教え込んでいる内容だとすれば、このパターンを事前に練習させなかった私は「ダメ講師」ということなのでしょう。
しかしながら、彼らに「Aの場合はBの方法で」とすべてを教え込むことは有効ではないと考えます。
彼らは前回の授業で、
何円かの本を共同で買うことにして、1人から5円ずつ集めると155円不足する。そこで1人から8円ずつ集めることにしてもまだ20円不足する。何円の本を何人で共同して買うのか求めよ。
という問題を解いています。私は模範解答として「算数的思考」を勧めました。
「1人3円ずつ多く集めたら135円集まった。だから45人いるよね」と。
ところが、学生の3割程度は方程式にこだわっていました。そして彼らはすべて、人数をxとおいて、
5x-155=8x-20
と立式したのです。ちなみにこれを解くと、3x=-135 x=-45になってしまいます。ごまかして「45人」とした学生と、まじめに頭を抱えた学生に分かれました。
理由を聞くと、「不足と書いてあるから」マイナスにしたと。迷い無くマイナスで式を作っています。本当は「5x+135=8x+20」と、プラスにしなければならない理由を説明するのは、大変でありました・・・。
彼らの疑問は「不足と書いてあるのに、なぜプラスなのですか」というもの。誰かに「不足はマイナス」と教え込まれたのか、彼ら自身の注意力の欠如なのか。
後者であってほしい・・・。「パターンを教え込む」場合には、例外があってはいけないのは当然です。「いや、この場合は実は例外でね・・・」なんてことが生じれば、結局彼らの「暗記量」が増えるだけになります。
彼らに必要なことは、とにかく問題に慣れる事、ある程度のパターン演習を積むことは当然としても、それ以外に「ちょっと待てよ」と一歩引いて考える習慣をつけること。見たまま聞いたままで、自分の考えや工夫もなく処理を進めていけば解ける問題ばかり進めても、本当の実力などつくはずがない。
今まではこういった処理を「勉強」と信じてきたのだろうな。そんな彼らに、どうすれば「注意力・洞察力」を意識してもらえるようになるのか。しばらく考えます・・・。
くどいですが告知です。いわゆる子育て本ではなく、受験生の親向けです。
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1番 6人 30枚 2番 7人 74個
チャレンジ ②