オモリの考察 その①
前回の続きです。
ワカサギ釣りにおけるオモリを考えてみたいと思います。
一般的に言われているのは、
「軽いオモリ=食いが良い」
「重いオモリ=食いが悪い」
だと思います。もっと突っ込んだ言い方をすると、5g以上は食いが悪い(重すぎる)。5g以下は食いが良い(抵抗が少ない)。
こんな感じではないでしょうか?
あくまで、一般的に言われている内容です。
じゃあ、食いが良い悪いって、一体どういう事を指して言っているのでしょうか?
残念ながら、一番大切な「なぜ?」の部分にスポットを当てて説明しているメディアは見たことがありません。
ココから先はあくまで私見です。
決して一般的に言われている事を否定する訳ではありませんのでご容赦願います。
なぜ、一般的に軽いオモリが食いが良いと考えられているのでしょうか?
そもそも食いが良いって何でしょうか?
「食いが良い=魚が安心して食える」って事かな。
軽いオモリ=食いが良いって考え方はワカサギの捕食シーンを考えると
つじつまが合いません。
私は夏場はチヌ釣りをしますから、そのチヌ釣りとの捕食の違いを考えると一目瞭然です。チヌの場合、餌を吸い込んで歯でエサを噛み吐出す、で、また吸い込んで噛み、その後反転して移動する。だからこそ、この反転する状況を作り出すのがチヌ釣りの醍醐味であり、反転したときのデカイアタリが出さえすれば、釣りの組み立てが正解と言えるんですね。
で、ワカサギで考えた場合、ワカサギって魚は、そもそも反転しません。
エサの数センチ前に接近し、一度止まってエサを眺めます。
その後、興味がなければエサには触らないで移動しますし、食い気があれば一気に飛びついて口に含みます。口に含んだとき、違和感があれば首を振ってエサを吐き出します。
反転するんだったら、穂先をひったくる様なアタリが出るはずですが、そんなアタリは99%ありません。逆に、穂先がブルブルするアタリがあっても掛からないという方が殆どだと思います。
つまり、ワカサギは殆どの場合違和感を感じてエサを吐き出していると考えられます。
だからこそ、小さいアタリ(口に含んだ時のアタリ)を合わせる技術が重要になります。
ココで、軽いオモリに焦点が当たります。
アタリが小さい→魚の活性が低い→軽い仕掛けの方が魚が食ってくれる
いや、ちょっと待ってください。前述しましたが、どういう状況であれ大多数のワカサギはエサに違和感を感じて吐き出してると考えられます。それは、オモリの軽い重いに関係無く・・・です。吐き出しているんだから、食いが良いという理屈が成り立ちません。
正しくは、食いが良いのではなくて、仕掛けが軽いから単純にワカサギが食いついた時に、仕掛け全体がぶれやすいだけだと考えられます。
但し、これも条件があります。全く湖流がなくて、仕掛けが穂先から完全に垂直になっていること。
長くなりそうなので、また続きは次回にします。まだ肝心な事を書いてないので、次回は図を交えたいと思います。