公文いくもん。ぶっこわーす。
なんですかね〜、小1から小3ぐらいまで公文に行っていて、小3から集団塾の中学受験コースというパターンの子に高確率で出会います。共通しているのは筆算ゴリ押しタイプに仕上がってますね。
こういう教材をやりまくっているからですかねえ

私が問題だな〜と感じる点は、計算式をみた時にすぐに手を動かしてしまう習慣がついている点です。言い換えます。式を見ても何も頭を使っていない。計算を簡単にする意識がない。
例えばです。
4651+3950=
という計算問題を与えたとしましょう。公文出身の子の多く(体感で8割)がいきなり筆算を展開し始めます。
ただ、中学受験に於いて必要になる素養は「できるだけ筆算しないで考える」ことです。
この程度計算では計算結果は筆算でやっても筆算を使わないようにしてもさほど差がつかないと思います。まあ、筆算使っている子の方が数十秒遅い程度です。

中学受験ではまず、筆算を使わなくてもいいように式を変形させたり、いじくり回すのが基本です。
ここではキリ番ゲット法を使います。(数をキリいい数に変更する)
4651+3950=4651+4000−50=8651−50=8601
まあ、計算の工夫の初歩の初歩ですが、15秒ぐらいで解答できます。公文出身の子は「筆算こそ最強」という認識を持たされて中学受験コースにやってくる子が多いので
「筆算使わないでやってごらん」といっても
「(゚Д゚)ハァ?」みたいな顔をしますし、正解できるわけですから別に合ってるんだから良くない?という態度になるわけです。
昔なら「ごちゃごちゃ言わんで先生の言う通りにやれ」と一喝して終わった話ですが、今は怒られ慣れてない子も多いですし、親が公文に行かせていたことを否定されたと感じて取り返しのつかないことをしてしまったというような罪悪感も相まって「めちゃくちゃクレームをいれてきます。」何度 算数担当の代わりに責任者として釈明を行なったか数え切れません。
特に小2小3あたりだと、幼児教育ビジネスの顧客への扱いに慣れきっている方も多いので、すぐにクレームをつけるという気質の方は多いです。
中学受験せず、地元の公立進学校とかにいく予定なら公文でいいかなと思いますが、中学受験をするなら算盤教室おすすめします。

筆算主義突き進むと

21+33+36+48+63−165

みたいな計算問題のときに悲惨な結果になりがちです。式を俯瞰して簡単にする意識と訓練が整っていないので左から右に向けて筆算を駆使して正面突破計算を始めます。この程度ならまだカバーが効く範疇かもしれませんが、

7+77+777+7777−4936+3702

とかでてきたら筆算キッズはかなり時間かかるし計算ミスのリスクも高まります。

21+33+36+48+63−165
式を俯瞰すると全て3の倍数になっています。

3(7+11+12+16+21-55)=3(12)=36

7+77+777+7777−4936+3702
こちらはちょっと上級者向けですが

7(1+11+111+1111)-4936+3702
7(1234)-4936+3702

ここで倍数判別法を使うと
4936は4の倍数。3702は3の倍数だと分かる。
4936=4(1234) 3702は3(1234)
与式に代入すると
7(1234)-4(1234)+3(1234)=6(1234)

ここまできてようやく筆算。(算盤キッズだとこれも暗算できる)答えは7404

実際、計算問題強い生徒は4936と3702を倍数判別法でそれぞれ4と3の倍数だとわかった時点で、それぞれの倍数で割ると1234になるんじゃないのかな〜と思いながら解いていたそうです。

公文で四則演算のトレーニングをするのは良いことです。単純に数字を四則演算する訓練も必要なことですが、筆算が最強と思い込むような指導は中学入試では危険です。筆算はあくまで最終手段の裏技なんです。