売買損益の問題はよく見てあげてください。
変な問題がたくさん紛れています。というか
生粋の算数の先生はこれが気にならないのでしょうかね。見てると普通に教えています。理系と文系の違いですかね。

原価2000円のアクセサリーに、25%の利益を見込んで定価をつけました。 しかし売れ残ったので、年末セールの時に10%引きにして売りました。利益はいくらになるでしょう。


あのー、定価で何個売れたんですかね。売れ残った商品は何個でなんですかね。セールで商品は全部売れたんですかね、それとも売れ残りが出たんですかね。売れ残りがでたとしたらそれは何個なんですかね。数情報が全く抜け落ちています。
まさか商売をしているのに商品をたった1つだけ売るはずはないと思っていたら、そのまさかでした。この場合、「売れ残った」という表現が国語力のある子の思考を混乱させます。
「売れ残った」は一部売れなかったものを指すのが一般的です。一個販売しようとして一個売れ残ったとは言わないですよね。また、年末セールという言葉も混乱に一役買っています。
年末セールで1つの売れ残りを売るなんてことは普通はしません。

応用問題が解けない=国語力がないという構図は多くの場面で語られますが、国語力がない人が問題を作ってる場合もあります。
その場合、国語力がある子のほうが混乱して問題が解けなくなってしまいます。

国語や社会には定評のある女の子が算数の質問にきていました。若手の理系講師が一生懸命解き方を説明していますが納得がいっていない様子。
で、ちょっと乱入してみました。
「商品の数が書いてないじゃん。きっと一個なんだよ。アクセサリーは一個。バザーに出品したけど、売れないから定価から10%引きにしたら売れた。この場合は利益はいくらかって聞いてるんだよ。」
と、問題を現実に近づけて再設定したところポンと膝を叩いて250円にたどり着きました。
「一個のことを聞いていると思わなかった。売れ残りとか書いてあるし。」と言っていました。 理系講師はきょとんとしていました。
国語ができるのに算数の応用問題が苦手という子の中には算数の問題に現実味が持てなかったり、考えすぎている可能性はあります。
数情報がないときは一個の商品について考えればいいという引き出しがあればもう同じところでは詰まらないはずです。
算数にはへんてこな応用問題が紛れています。お子さんが悩んでいたら一緒に見てあげてください。