夏期講習が終わると一息つく間もなく9月最初の日曜日から模試が行われます。お申し込みはお済みですか?
9月4日の模試は大きいもので日能研の合格判定テスト、首都圏模試センターの合判模試、早稲田アカデミーの志望校別オープン模試の3つが行われます。
さて、この3つですが、日能研生は合格判定テストを受けると思います。四谷大塚準拠塾の塾生は四谷大塚の最後の小6組分けテストがありますでそちらを受ける前提で、四谷大塚主催の模試はありません。
翌週の9月11日に合不合判定テストが行われますので四谷大塚準拠塾の生徒は4日に組分けテスト、11日に合不合判定テストを受ける流れになります。サピックス生もアルファ以外の生徒は合不合判定テストを受けておくのがいいと思います。あるいは4日の日能研主催の合格判定テストでもいいと思います。
4日の首都圏模試センター主催の合判模試は市進学院や栄光ゼミナール、中萬学院といった中学受験後発塾の塾生が受ける色合いが強いです。本来は四谷大塚準拠塾の塾生も受けたほうがいいと思いますが、組分けと重なっていますからね。
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おっと、四谷大塚最大の準拠塾であるはずの早稲田アカデミーがこの日に模試をやっています。しかもこの模試は早稲アカの看板講座であるNN志望校別特訓講座の選抜を兼ね、成績によっては特待生の認定まで行うとあります。早稲アカ生はこの日に四谷の公開組分けを受けないのでしょうか。どうやら組分けは受けないようです。ここは私の記憶違いだったかもしれません。私の記憶には何人か模試のダブルヘッダーで苦しい思いをした生徒がいたんですが、てっきりNNと組分けのダブルヘッダーだと記憶違いをしていたようです。
他の四谷大塚準拠塾生はでNN特訓講座を受講したい子はどうするのか。この模試は入試よろしく午前、午後の両方で実施をしているので、午前中に組分けを受けた後で午後から受験することが可能なんですね。たしか四谷大塚の組分けの振替受験はかなり許可の基準が厳しかったはずです。学校行事での振替のみとかそのレベル。
さらにこの志望校別オープンは別日受験(正規日程ではない日に試験を受ける措置)、リモートシステムを使った自宅受験も受け付けています。
しかし、自宅受験はやろうと思えばいくらでも不正ができますし、不正をしていない証明が難しいので、よく認めたなあという感想をもちます。
勘の鋭い人はお気づきかもしれませんが、9月4日に完全フリーになっている大手塾の塾生たちがいますよね。自塾の模試がなく、四谷大塚の組分けも受ける必要がない塾。サピックスです。早稲アカ側としては優秀なサピックス生にNN特訓への参加をしてもらいたいわけです。NN生の合格実績は自塾の合格実績にはカウントでき、しかも四谷大塚の実績にはカウントされない仕組みなので、合格可能性の高いサピックス生をできるだけ取り込みたいというのが本音かなと思います。
とくに特待生認定の基準にこの本音が現れているな〜と。特待生認定は午前中の正規受験をした人に限るとのこと。ホームページに小さく書かれていました。
この特待生認定の対象は誰か。サピックス生ですよね。もちろん、夏期講習を経て力をつけた自塾の生徒は対象でしょうが、特待認定を出すということは外部から優秀生を獲得する意図があるからのはず。早稲アカがサピックス生にNNを喉から手が出るくらい受けてもらいたがっている印象は受けます。やってんな〜早稲アカ。法に触れているわけではないですが、なんというか商売上手ですね。
「二月の勝者」高瀬志帆/小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』
これは自塾の生徒の1割が他塾の志望校特訓にながれているというデータを受けて黒木先生が発言する場面ですが、土壇場で他塾生の取込みを狙う塾の方にも同じことが言えるように私は思います。そもそも合格実績という数字そのものには意味なんてないんですよ。
自塾の生徒を鍛え上げた結果だから意味があるはずです。他塾生を特別講座で取り込んで合格実績を増やすことに何の価値があるというのでしょうか。