--今回はインターン生のお2人にお話を伺います。まずは自己紹介からお願いします!

山田(左)「神奈川県川崎市出身、日本工学院八王子専門学校3年の山田莉里香です。」

山西(右)「神奈川県鎌倉市出身、日本体育大学4年の山西明優です。」

 

--それぞれどんなキッカケでインターンに応募されたのですか。

山田「私が高校3年の冬に初めてゼルビアのインターン募集のリリースを見たのですが、その時はまだ応募資格がありませんでした。その後、専門学校の2年生の時に就職活動を始めようと思い立った頃にインターン募集のことを思い出し、知り合いの方にご相談をして、ゼルビアのインターンをご紹介していただいた形です。」

 

山西「私はインターン生を募集しているクラブを探していたところ、名古屋グランパスなどでプレーしていた日体大の高木義成GKコーチにJクラブを紹介してほしいとお願いしたことがキッカケです。高木さんを通じて、強化スタッフの平本一樹さんをご紹介いただき、インターンに応募しました。」

--具体的にインターンではどんな活動をされてきましたか?

山田「インターンには昨年の夏から参加していました。配属先は運営・広報部で、主にはマスコットのゼルビーに関するSNS投稿の企画などを考案していました。動画の撮影から編集までをやらせていただいています。私が主に担当したことは、「ゼルビーチャレンジ」という企画を考案し、マスコット総選挙での順位を上げることを目標とし、週1回配信しています。」

山西「私も運営・広報部の配属で、今年の3月からインターンの活動を始めました。具体的にはアカデミーのホームページの改善や、実際にアカデミーの試合の戦評を書く活動をしました。また日体大の広報活動を1人でやっていたこともあり、SNSの運用経験がありました。そのため、SNSの新企画にも取り組みました。具体的にはストーリーズのエフェクト作成、人目を引けるようなストーリーズのカスタマイズ、GIFスタンプのリリースなどをやらせていただきました。」

 

--お二人は企画を考える上で大事にしていることはありますか。

山田「他のJリーグクラブや野球、バスケットボールなどで展開されているコンテンツをチェックしたり、ユーチューバーの配信を見て、ゼルビーチャレンジに反映できるようなアイディアを探しています。」

 

山西「山田さんと同じですが、バスケットボールや他のスポーツチームのSNSを一通り目を通して、良いものを取り入れています。またサポーターとして、こういうことがあったら良いなと思うことをゼルビアで取り入れるなど、ファン目線も大事にしています。」

 

--外から見ていたJリーグクラブの印象と、実際に中に入って変わったことはありますか。

山田「外から見ていると、華やかな世界だなという印象が強かったです。でも実際に中に入ってみると、華やかな部分がある一方で、裏で地道に活動している方々が多くいるんだなという印象です。」

--外から見ればキラキラ見えますよね。どんな時にギャップを感じますか。

山田「イチファンであれば、試合日はスタジアムへ来て楽しむ時間ですが、試合日までの準備や試合当日の準備、SNSでの告知を含めて、クラブスタッフの方々はいろいろなことをやっているんだなと。試合当日も会場を動き回ってテキパキとやられていて、すごいなと思います。」

 

山西「クラブスタッフとして働くことに憧れるようになった頃は、キラキラとした世界だと思っていましたが、日体大や学連(一般財団法人全日本大学サッカー連盟)で活動をしていると、意外とサッカー界はブラックな部分もあるかなと感じていました(苦笑)。ただ実際にクラブの中で活動してみると、想像していた部分とは違うことも多く、楽しい仕事だなと思えるようになりました。」

 

--中に入ってみないと、見えないこともあると。

山西「学連の先輩方には『好きなだけでできる仕事ではなく、覚悟が必要』と言われてきました。ただ実際にFC町田ゼルビアのインターン活動をしてみると、目的を持った企画であれば、実際にそれをやらせてもらえたりしますし、クラブ内の風通しも良いので、印象が変わりました。」

 

--お二人は他クラブでのインターン経験もあると聞いています。他を経験されて、ゼルビアならではと言えるインターン活動の特長はありますか。

山西「ゼルビアでは平等に責任のある仕事を任せていただけると感じています。スタッフの方々との距離感の近さも特長だと思います。」

--それこそ山田さんはゼルビアが最初のインターン先だったわけですが、その経験が活きたようなことはありますか。

山田「ザスパクサツ群馬のインターンに参加させていただいた時に、スタジアムグルメのマップが分かりにくいと感じました。そこで社内のミーティングがあり、そのことをプレゼンしたところ、実際に私のアイディアを反映していただける機会がありました。作り替えたポップがスタジアムに貼り出されたのを見た時は、感動しました。ゼルビアのインターンをやって良かったと思いました。」

 

--インターン仲間は数多くいるわけですが、どんなメンバーがいますか?

山田「個性豊かでいろいろな性格の人がいます。またサッカーが本当に好きなんだなということが伝わってきます。休憩時間や空いた時間にもサッカーの話をしますし、趣味の話でこんなにも盛り上がれる、良い仲間だなと思います。」

 

--切磋琢磨することで成長できていることもあるのでは?

山田「昨年一緒にゼルビーの企画に取り組んでいたインターン生がJリーグクラブに就職しましたし、自分だけだとアイディアは限られてきますが、他のメンバーと一緒にやることでお互いの知識も増えます。仲間たちはこういう考え方もあるんだなと思わせてもらえる存在です。」

 

山西「山田さんと重複しますが、それぞれのフィールドで頑張っていることをフィードバックしてもらえることも自分にとって勉強になりますし、アイディアの参考にもなります。良い仲間たちが多いですし、共に励まし合いながら、良い関係を築けていると思います。」

 

--インターンを通して成長できたことは?

山田「複数の視点から物事を見られるようになりましたし、物事を見る視野が広がりました。もともと『自分がこう思ったら、絶対にこう!』というタイプでしたが、インターンを通して、社員の方々からのアドバイスもいただき、一度別の視点で俯瞰し、どちらが良いか。そういった比較もできるようになりました。」

 

山西「私も視野が広がりましたし、考え方の引き出しが増えたと思っています。日体大の広報は運用が自分1人だけだったので、自分が良いなと思うことを選手たちへお願いしていました。ただ、それだけではなく、選手が協力したいな思ってもらえるような選手目線の企画の必要性を感じましたし、企画の内容を受け取るファンがどう思うか。そうしたファン目線や、メディアの方が必要とする情報であるかどうか。そういった判断基準も含めて、いろいろな視点を考えてから企画を実行するようになりました。」

 

--インターンの参加を迷っている“後輩”たちの背中を押すコメントをお願いします!

山田「迷っているならば、絶対に応募した方が良いです! 社会人の方々に囲まれてインターン活動をすることで自分自身の引き出しも広がりますし、インターンは人としても成長できる場だと思います。」

山西「特にサッカー業界で働きたいと思っている人は、自分の力量も測れると思いますし、面接にチャレンジするだけでも成長はできると思います。ぜひチャレンジして下さい!」

 

--山田さんは群馬に、山西さんはゼルビアに入社が内定しています。夢が叶ったことに対する今の心境は?

山田「うれしい気持ちが一番です。ゼルビアで1年半、インターン活動をしてきたことが無駄ではなかったと実感しています。今は群馬のファン、サポーターの方々のためにも、自分の力を尽くして、クラブを発展させていきたいなと思っています。」

 

山西「1つはこれで母に恩返しができるなということ。小学校3年生からJリーグクラブで働くと公言してきたことを有言実行できましたし、夢が叶いました。」

 

--お母様にはすぐにご報告を?

山西「『頑張ったね・ありがとう』と言ってもらえました。私は片親ですし、大学入学時に就職するかどうかも悩んだぐらいなので…。支えてくれた母には感謝しています。」

--話は前後しますが、なぜお二人はJリーグクラブに入りたいと思ったのですか。

山田「3歳から高校卒業まで、クラシックバレエを習っていて、以前は表舞台に立つ立場でした。発表会では音響さんや照明さんなど裏方の方々に支えていただいたので、とても感謝していました。サッカーを好きになってからは、表舞台に立つのは選手たちで、その姿をファン・サポーターの方々が見に来て、来ていただいた方々を楽しませるために、クラブスタッフが存在すると思っています。専門学校に入るタイミングで、Jリーグに入ることを志したのですが、表舞台に立つ立場から、これまで楽しませていただいたサッカーを、今度は裏方として支えたいと思ったことが大きな理由です。」

山西「私は小学校3年生の時に、マリノスのエスコートキッズとして栗原勇蔵選手と手を繋いでピッチに立った時のすごい臨場感や迫力を味わったことが理由です。実は小宮山尊信選手と手を繋ぎたかったのに、兄が小宮山選手と手を繋ぐことになったので、私はスネていました(笑)。でもその時に優しく接していただいたスタッフの方に憧れを抱くようになりこの世界を目指しました。」

--小さい頃、スタジアムで体感した経験が山西さんを駆り立てたのですね。

山西「スタジアムは家族で過ごした唯一の思い出の場所で元気をもらえます。そういった意味でもJリーグクラブを目指すことは必然だったかもしれません。」

 

--インターン活動以外にも、夢を叶えるための努力はしてきたのですか。

山田「インターネットで片っ端からJクラブが人材募集のリリースを出しているか。時間さえ空けばホームページをチェックしていました。またスポーツ系の学校にも通っていたので、クラブと繋がりのある先生にJクラブの方をご紹介していただく機会もありました。」

 

--いろいろとアンテナを張って虎視眈々と狙っていたのですね。山西さんは?

山西「サッカークラブで働くために、日体大のサッカー部に入部しました。練習に来られていたスカウトの方をご紹介いただき、話す機会をいただいたり、『この人に話を聞きたい!』と思ったら、DMを送りオンラインで話をしていただく活動などもしてきました。」

 

--お二人ともインターン活動が1つのフックだったとはいえ、さまざまな努力を重ねて結果、ここまで辿り着いたわけですね。それでは今後の抱負を。

山田「このファンやサポーターの方々のために頑張りたいと思えるクラブと私は出会うことができました。サッカーの魅力や楽しさを、サッカーに対しての関心が薄い方々へも伝えていきたいですし、大きな話ですが、より今のJリーグを盛り上げていければなと思っています。」

 

山西「私はJリーグクラブに入ることを最終的な目標には設定しておらず、クラブを通じてたくさんの笑顔を増やしていきたいと思っています。また貧富の差を問わず、地域に根ざしたクラブが共通な話題として有り続けること。そして子どもたちがゼルビアを通して、会話をできるような環境を作っていきたいです。広報担当として情報を世間に出す役割を担うので、幅広くクラブの情報を伝えられるようにしていきたいです。様々な人に情報を届け、私が届けた情報をきっかけに、子どもたちが新しい夢を見てもらえるような活動をしていきたいです。」

 

--まさにFC町田ゼルビアの理念と合致しますね。素晴らしいです。最後に究極の質問です。お二人にとって、FC町田ゼルビアとは?

山田「原点です。ゼルビアは私がサッカーを好きになったきっかけでもありますし、私がサッカークラブを目指すきっかけにもなったので、まさに原点です。」

 

山西「私は感謝を形に変える場所です。たくさんの方々に私の夢を応援していただき、こうしてJクラブに入る夢が叶いました。そういった方々への感謝をゼルビアに貢献することで、恩返ししていきたいです。またどんなにチームが厳しい状況でも、ゼルビアを応援してくださる皆様に対しても、ゼルビアを通じて、感謝の想いを返していきたいです。」

●編集後記・・・

キラキラ輝く、若い二人のインタビュー・・・

これから様々なことに挑戦をしていくであろう二人の目はとても真っ直ぐで。

そして、希望に満ち溢れていました。

 

プライベートでも仲の良い二人は、事務所でも和気あいあいと仕事し、お互いにJクラブを目指す仲間として切磋琢磨する相手でもあったように感じます。

 

それぞれの『想い』を胸に。

FC町田ゼルビアのインターンという縁で繋がり。

そして、同じサッカー業界で闘う仲間になる。

 

スポーツ業界を目指す学生にとって、インターン活動は業界を知るだけでなく、この二人のように、切磋琢磨する仲間に出会える場でもあるのかもしれません。

 

インターン生の統括も担当する私としては、インターン生一人一人に対して非常に想い入れがあります。

※これ、絶対みんなわからないだろうなぁ~(笑)

もちろん、この二人に対してもです。

 

現在新しいインターン生を募集しておりますが、これから一緒に活動していく新しい仲間(インターン生)との出会いも非常に楽しみです。

※募集についてはこちら

 

今後の二人の活躍を陰ながら応援し、大きく羽ばたいていくことを心から願っております。

二人にとって夢(目標)の通過点かもしれないですが・・・

大きな声で言わせてください。

「おめでとう!」

(MACHIDiary 編集長より)