ソンソンで遊んでみた(レビュー78) | バーチャルコンソールクエスト

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ソンソンと聞いて真っ先に思い出す事。
それはゲームで遊んだ思い出、ではなく
プレイ中にゲーセンで風紀の先生にとっ捕まって
翌日ヤンキーな同級生や先輩と一緒に校門でビンタ食らったことw
あの時風紀の先生に言われた
「なんでマダオがあんなところにいるんだ。お前はそんな風にはみえんのだがなあ」
が未だに忘れられません。
1980年代のゲームセンターは、そんな場所でした。
いわゆる不良の溜まり場。
そんな場所に、体の成長がぜんぜんいついてない不良にはほど遠いチビッコの僕がいたのが
不思議で出た言葉なんだろうな。
あの時の僕はなんというか、苦笑いするしかできなかったけど
心の中では
「先生、そりゃゲームが好きだからにきまってるじゃないですか」
と、けっこう胸張って思ってましたよ。
現に、ビンタ食らったその放課後に
「あのゲーセンはしばらく行かない方がいいな」
と、反対方向の、校区も違うちょっと離れたゲーセンに
自転車飛ばしていきましたからwww


ということで久々の更新は思い出話を先にw
えー、不定期でお送りしておりますバーチャルコンソールレビュー。
78回目の今回はカプコンのVCA参入記念でソンソンをお送りします。
それでは


ソンソンは1984年7月頃にカプコンがアーケードで出した横スクロールアクションです。


いや、あれはシューティングに分類するべきか。
西遊記の世界を舞台に、さらわれた三蔵法師・沙悟浄・玉龍を救うべく
孫悟空と猪八戒が…
じゃないですね。
主人公はソンソン。
たしか孫悟空の孫という設定。
孫だけにソンソンw
ということはさらわれる奴らも2Pキャラのブタも全部孫世代ということになりますなw
まあとにかく、さらわれた仲間を助けるべく
ソンソンとトントンが活躍するシューティングゲーム。

ステージは緩やかに強制スクロールしていきまして
4方向レバーで画面内を上下左右に移動できます。
上下は道が6つ並行に並んでいてライン移動する感じです。
移動する時にぴょこんと動く感じで若干の隙がありますね。
しかしショットは移動モーション中も切れ目無く撃ち続けられますよ。

ステージの作りはけっこう独特かもしれない。
横スクロールシューティング作品思い返しても
この手のタイプはそんなに印象無いなあ。
あとなんかある?と訊かれたらSNKのサイコソルジャーぐらいしか思い浮かばない。
ほかになんかあったっけ?

さて、冒頭ではゲームではないこと思い出しましたがw
ゲームとして、ソンソンと聞いて思い出すのは二人同時プレイの楽しさ。
1980年代前半、まだテーブル筐体が主流だった時代のゲームの多くは
1人プレイのゲームがほとんどでした。
二人プレイはあるもののテーブル挟んで座ってですね。
片方がミスしたらもう一人がプレイ、と交互に遊ぶスタイル。
片方が上手いと見てばかりな仕様w
なもんで、二人同時プレイ出来るだけで新鮮でしたね。
ソンソン始め、マリオブラザーズにハイパーオリンピックなど
一緒に戦ったり競ったり出来るゲームはそれだけで注目の的でした。

そして二人同時プレイならではのスコアの奪い合いが楽しかった。
特に熱かったのがフルーツの奪い合い。
道中フルーツが点在していましてまずはこれらの奪い合い。
そして隠しターゲットとしてタケノコが生えてきまして、取るとスコア加算。
こいつはゼビウスのソルに対するオマージュですなw
このタケノコは決まった場所にあるのでマップ暗記して
どっちが先に取るかという争いが生まれましたw
それから時々Powアイテムが出現。
取ると画面内の敵が全部フルーツターゲットになりウハウハな仕様だったので
Powを巡る駆け引きも熱かったなあ。

フルーツによるスコア加算はパックマンから始まった
フルーツターゲットの流れを汲む要素だと思うのですが
二人同時プレイの作品に持ち込んだ事でまた新しい魅力を開花させた印象です。
そうそう、カプコンのフルーツターゲットはフルーツだけでなくマックポテトなんかもあり
そのどれもが妙に美味しそうでしたよねw
ソンソンといえばフルーツ美味そう、かもしんないwww


そんな感じで、フルーツの奪い合いが熱いゲームですが
敵の攻撃も熾烈で編隊パターンなんかも二人同時プレイ前提な感じでじゃんじゃん登場します。
なのでフルーツを気にしつつも、きっちり協力してプレイする必要もありました。
ゲーセンのゲームはいつも全力でプレイヤーを殺しにきますからw
二人同時プレイ可能ということでいつもの二倍敵がやってくる感じ。
そこを協力して凌ぎつつ、タケノコやフルーツを奪い合う。
けっこう忙しいゲームです。
思えばカプコンはこのころからマルチ前提のゲームデザインしてたんだな。
と感心してみたりしてw
モンハンは確実にカプコンのDNAを受け継いでる。
なんかね、面白いですよね。
人は入れ替わっていくんだけど、会社の名前に宿った印象はしっかり受け継がれる。
不思議だなあ。


マルチ前提なゲームをソロで遊ぶ。
これもまたゲームのロマンw
これもモンハンで味わったなw
ここもカプコンの伝統かも知んないwww
ということで久々のご対面。
アーケードのゲームはファイティングスティックで対峙するのが礼儀。
いざ。


4方向仕様のファイティングスティックはないですかorz
きっちり操作してるつもりが斜めに入って暴発するぞなw
でもまあ慣れた。
やっぱ楽しいですね。
タケノコの場所も意外に覚えとる。
そして意外に戦えるな。
昔はもっと苦労してたんだけど。
あ、あれか、連射効果かw
昔は撃ち込むスピードは技術ですが、今やそれは機械が肩代わりしてくれますもんね。
なんで、シューティングの基本である
『敵は出現したと同時に処理する』
が、いともたやすく出来る。
砦も魔人もスピンスカルも瞬殺。
右手はボタン押えてるだけ。
パターンの見極めとフルーツ回収に集中できて楽しいなあ。
いい時代になったものだw
フルーツの美味しそうな質感は今でも健在。
というか、オリジナルはやっぱ綺麗ですな。
敵のやられ方もいいなあ。
ドットの質感が堪りません。
レトロゲームを楽しむ、ということはドット絵を楽しむ、と言う事かも知れない。
としみじみ思った秋の夜でした。


しかし二人同時プレイはアーケード時代のカプコンの代名詞のひとつといっていい要素ですね。
マルチで遊べるように作る、がひとつのカラーだった気がします。
シューティングではエグゼドエグゼスや1943、ロストワールドなど
アクションとしては天地を喰らうからファイナルファイトへ。
そう考えると、カプコンアーケード参入第二弾であるソンソンは
カプコンの歴史を辿る上で最も重要な作品のひとつかもしれません。
今、カプコンが元気でいられるのはソンソンのお陰と言っても過言ではないかも知れないwww
見直しました。
ソンソン偉いw


ソンソン
アーケード:カプコン:2010年9月7日配信開始
DLに必要なニンテンドーポイント:800