ボスコニアンで遊んでみた(レビュー76) | バーチャルコンソールクエスト

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不定期でお送りしておりますバーチャルコンソールレビュー。
76回目の今回はアーケードのボスコニアンをお送ります。
それでは


ボスコニアンは、ナムコが1981年にアーケードで出した
シューティングゲームです。



ブラストオーフ!

プレイ開始と共に人口音声の外人ボイスが店内に響き渡る。
そして、「うっせーよ、お前」という視線を感じるwww
昔のゲーセンは静かでした。
僕がゲーセンに足しげく通うようになった80年代前半というのは
作品自体はどんどん進化していって非常に面白い時代であったんですけど
ゲーセンという場所は風紀を乱すと世の中から目の敵にされてた場所でして
一部、ハイスコアラーが集い日々切磋琢磨する熱い熱いゲーセンもありましたけど
それ以外の、僕がよく利用してたところの多くは人影もまばら。
スポーツにも勉学にも打ち込めないレールを外れた子供が集まる場所でしたしねw
また、昔のゲームのデモ画面は音も出さずに物静かに
プレイデモを繰り返してましたからね。
音が出るのは一部のタイトルだけだったからなあ。
僕が印象に残ってるのはギャラガかなあ。
誰もいない店内に、編隊組んで下りてくる敵やトラクタービームの音だけがこだまする。
そんな感じだったよね。
あとはペプシの自動販売機やコーラの、しかもビンの自動販売機なんかが
ジュース冷やすぜと低い唸り声を上げてた程度です。
なもんで、誰かがプレイ始めるとそれだけで目立つんですけど
中でもボスコニアンはしゃべるもんだから目立つこと目立つこと。
コンディションレーッド!コンディションレーッド!
連呼されるともうねw
80年代前半のゲーセンでは目立ちまくりです。
僕の30年を超えたゲーム歴の中でも1、2を争うやかましさ。
ボスコニアンとジャレコの銀河任侠伝は五月蝿かったしウザがられたなwww
曲がやかましいのはさほど気にならないんだけど
しゃべるのは気になるんだろうな。
そういえば格闘ゲームなんかでもBGM以上に波動拳!や昇龍拳!といった
ボイス関連の方が印象深いしねえ。
バーチャの勝ち名乗りなんかもそうだし
最近DSiウェアで出たフォトファイターも写真取るより
ボイス録音することの面白さの方が強かったしなあ。
ボイスはゲームを作る上出重要なキーワードかもしれませんね。


えー、なんかボスコニアンうるさかったよ、おしまい。
で終わってしまいそうな方向にきてしまいましたのでここらで軌道修正。

ボスコニアンはシューティングゲームであります。
シューティングっつっても画面固定、縦スクロール、横スクロールと
スタイルが何種類かありますがボスコニアンは任意スクロールシューティングであります。
任意スクロールというのは自機が常に中心にありまして
レバーを動かすとその方向に画面がスクロールしていくという代物であります。
同じタイプで、ボスコニアン以外に有名なものといえばやはりコナミのタイムパイロットか。
あちらはループする空を自由に飛び回って敵機を機定数倒せばクリアというものでしたが
ボスコニアンにはまずマップがありまして
宇宙要塞がいくつかありますのでそれらをすべて撃破すればクリアというシステム。
マップは上下左右でループしとりまして、8方向レバーで自由に行き来できるって寸法です。
攻撃はショットのみ、ということで8方向レバー+1ボタン仕様。
攻撃は自分の前後から弾が出るというちょっと変わったタイプであります。
マップ上には要塞の他、機雷や小惑星が点在しておりこれらに触れるとアウト。
それぞれ攻撃で消すことも可能ですが機雷は落すと爆発して
この爆風に触れてもアウトです。

要塞は6つの砲台と1つのコアからなりまして
砲台全部壊すか、コアを撃ち抜くかで大破。
コア狙えば一撃で終了なんだけど開閉式のハッチで守られてるんで
空いてる瞬間を突かなきゃいけないしハッチ開閉時にミサイル撃ってきたり
砲台もこっち狙ってきたりとそう簡単には一撃で仕留めさせてもらえませんでしたね。

要塞以外にも敵さんが登場。
こちらを狙って撃ってくることはありませんけど
その代わり全力で追尾して特攻しかけてくるのでこれはこれでやっかい。
ただ、ここからボスコニアンの当時としてはユニークな要素なんですが
要塞からの砲撃や、機雷&小惑星群はこちらだけでなく相手にも被害を与える代物なもんで
画面を確認しつつ、情況によっては敵さんが機雷や小惑星に激突するような方向へ逃げる
というテクニックもあります。


あとは淡々とマップの要塞を沈めれば…
とならないところがボスコニアンの画期的なところでしたね。
ボスコニアンは戦況情報が設定されてまして
緑→黄色→赤の順で変化していきレッドゾーンに突入すると
コンディションレーッド!
コンディションレーッド!
と激しい警告が鳴り響く中敵の攻激しい攻撃に見舞われます。
戦況は時間経過と共に変化、要は永久パターン防止の意味があるんですが
それ以外に、時折敵偵察機が通過してきまして、こいつを逃がすと
戦況悪化してしまいコンディションレッドへのカウントダウンが早まってしまいます。


なにはなくともまずしゃべる、合成音声でやかましくしゃべる
という部分が非常に印象深いボスコニアンですが
ゲーム本編も1981という時代の他の作品なんかと比べてみると
非常に画期的で斬新なシステムに溢れていますね。
編隊をどう処理するか、というテクニックがあればどうにか遊べたゲームと違い
マップ上の要塞をどのルートで、どう処理していくか、と
プレイ前に攻略ルートを考えるという戦略要素のあるゲームでしたね。
各ステージ要塞の配置が違いますんでステージごとの攻略ルート考える楽しさがあります。
で、プレイが始まると時間との戦い。
のんびりやってるとあっという間にコンディションレッドですから
決めたルートで、速やかに要塞沈めていく必要があるんですが
敵さんもこっちに向かって特攻してきますし
偵察機も来るし、全部撃破するとボーナスがもらえる編隊なんかもきたりして
戦況はプレイ毎に変わってきまして、そこをどう対処するかがこれまた楽しい。
そしてなにより、敵要塞を沈める部分が非常に気持ちよかった。
インベーダーもギャラクシアンも自分と同サイズの敵が相手でしたからね。
それに比べてボスコニアンの要塞はいかにもな感じででんと控えてましたんで
これを一撃でドーンとやる楽しさはそれまで味わったことのない爽快感でした。


全方位スクロールの作品ってけっこう少なくてですね。
ボスコニアンとタイムパイロット以外だと、ファミコンのバンゲリングベイぐらいかなあ。
ぱっと思い浮かぶのは。
どうして少ないのかな、と、ちょっと考えてみると
やっぱあれか任意にスクロールする部分を面白くしようとすると
シューティングよりもアクションの方がキャラクターが生きるんだろうな。
バンゲリングベイよりチャレンジャーが面白かったようにw
わざわざシューティングにする価値を見出せなかったのがひとつ。
そしてもうひとつは、ボスコニアンの世界やシステムを活かそうと考えた先に
3D技術があったというのもありそうですね。
ナムコ作品つながりでも、ボスコニアンのマップ見て要塞攻略する楽しさは
トップビューの任意スクロールではなく、
スターラスターのような擬似3Dシューティングへと受け継がれていきましたから。
技術的に、次のステップへ進んだから御役御免、という見方も出来そうです。


とはいえ、かなり久しぶりにボスコニアンで遊びましたが
こいつ展開にメリハリはるし、ゲームとして非常に面白かったですよ。
御役御免となるには惜しいシステムだなあ。
と思ってたら最近XBLAで出た0 day Attack on Earth が任意スクロールシューティングでした。
0 day Attack on Earthは見た目はすごい進化してるんですけど
展開がちと単調だったのが残念だったかな。
もちょっとメリハリつける要素があればもっともっと面白くなっただろうに。
なんてこと思ったり思わなかったりしましたが
久々の任意スクロールシューティングだったのでかなり楽しく遊ばせてもらいました。
いいよ、任意スクロールシューティング。
弾幕系とは違った方向でシューティングの面白さを復活させる鍵を握ってる感じもします。
新作どんどん出ないですかねえ。
バンナム直々に、ボスコニアンレギオンズとか作ってくれんかなあ。


毎度毎度思い出話から妄想まで横道ズレまくりですがこれだけはいえます。
ボスコニアンは相当面白い。
これは間違いないです。
相変わらずうるさいけどこれもまた味ですしねえ。
未体験の人は是非とも遊んでもらいたいところであります。



ボスコニアン
バーチャルコンソールアーケード:バンダイナムコゲームス:2009年11月17日配信開始
DLに必要なニンテンドーポイント:800