ザ・キング・オブ・ファイターズ'95で遊んでみた(レビュー75) | バーチャルコンソールクエスト

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不定期でお送りしておりますバーチャルコンソールレビュー。
75回目の今回はネオジオのザ・キング・オブ・ファイターズ'95をお送ります。
それでは


ザ・キング・オブ・ファイターズ'95は、SNKが1995年にネオジオで出した
2D対戦格闘ゲームです。



前作から1年。
あ、実際は11ヵ月後にリリースなんで1年経ってないのか。
前作から約1年w
SNK人気キャラ勢ぞろいのお祭り的格闘ゲームが帰ってきました。
その中身はというと、えーっと…
システム面では避け状態からのカウンター攻撃が可能になったことと
気合溜めによるパワーMAX時の性能が変わったことかな。
ダメージ量アップとかガードキャンセル可能とかカウンターからの連続技が熱いとか
とにかく瞬殺上等のイケイケ仕様だった様な気がします。
格闘ゲーム下手すぎて深く理解できるほど遊び込む腕がないんであれですが
VC版で遊んでても1発1発が重くて強攻撃繋いで必殺技出すだけで
ゲージかなり削れるからやっぱイケイケ仕様でしょうな。
瞬殺上等ではありますが逆に見ると圧倒的劣勢を
強烈なコンボ一発でひっくり返す事の出来るシステムでもあるんで
それはそれで非常にスリリングなシステムでもありますな。
ムーブメント作ったストⅡなんかはわりとゆったりした展開でしたが
その後お客さんの腕が上がるにつれスピーディーな展開へ移行していきましたね。
この頃のSNKは攻撃力で圧倒して勝負時間を短くするようにする方向だったんでしょうなあ。
その後、そうだな、コンボ数がカウントされるようになってからは
一発の重さ控えられていった感じもする。
この辺はまたのちのシリーズがVC化された時にでもじっくり考えてみようかな。

まあ、へたれゲーマー的感覚ではKOF95は94を再調整したバージョン的認識w
しかしシステム面でもうひとつ、再調整では済まない変更点がひとつ。
チームエディット。
94では1チーム3名は固定でしたが95では全登場キャラから
プレイヤーが好きな3名をチョイスしてオリジナルチームを編成することが可能になりました。
この変更点は大きい。
94は1つのチームにタイプの違うキャラが混ざってたりしたので
どうしてもキャラによって得手不得手がありそれが克服出来ない場合
そいつの勝利は捨てざるを得ない、なんて状況も出てきましたが
チームエディットができればその心配もなくなります。
タイプの似た自分の得意スタイルの3人集めればいいから。
また、見た目重視のマイドリームチームを編成する事も可能ですし。
個人的にはエディット可能にするとデフォルトチームの個性が
損なわれることになるので善し悪しだな。
なんてことも思いますし、縛りがあると苦手キャラも克服しようと努力するんで
結果プレイの幅が広がる事もあるしなあ。
なんてことも思いますがでもこう、限られたお小遣いを投入して対戦しますんで
やっぱ得意キャラで固められるのはありがたいかw
とにかく、誰もが自分好みのドリームチームを編成可能。
ドリームチーム、いい響きです。
94では誰が最強かを決めるのは楽しい的なことを書きましたが
もうひとつ、特定のジャンルであれこれ考えるのが楽しいことといえばコレですね。
野球にサッカー、バスケ等チームで戦うゲームであれば
誰もが自分の考えたベスト布陣で戦ってみたいと思う事でしょう。
95はそれを可能にしてきました。
94で一定の評価得てましたからね、それにチームエディットが加われば
人気がでない方がおかしいというものw


さて、前にも書きましたが94はSNK祭り的なゲームでありまして
主人公チームはちょっと影の薄い存在でありました。
しかし、この95から彼らの存在感が増していきます。
まずはライバルチームの登場。
特にこのチームの軸となる八神庵の存在はすごかった。
普段格闘ゲームとは縁のなさそうなお嬢さん方までも虜にしてしまうそのルックスに加え
彼と主人公チームのリーダー草薙京との因縁、
のちにオロチ編と呼ばれるこの二人を巡るストーリーで
京と庵、いや、いおりんは瞬く間に二次創作のスター的存在にw
あまりストーリーに重きを置かない事の多い格闘ゲームですが
KOFだけはちょっと違いましたね。
KOFはチームの背景やキャラ作り等世界観の構築にもしっかり力を注いでおり
そしてその結果、スタートこそSNKキャラ祭りだったKOFは
KOFという格闘ジャンルを築くに至りました。
ストⅡやバーチャにもストーリーや背景はあるんだけれども
KOFほど設定でキャラを際立たせてるゲームは当時なかったよなあ。
ここは大いに注目すべき点ですね。
いつの時代もヒット作が登場すると同様のゲームが乱立することになりますが
そんな中で生き残ってく鍵のひとつがここにあると思います。


さてさて、久々にKOF95で遊んでいるうち
こいつお客さんの要望に一生懸命応えようとがんばったんだなあ。
そんなこと思いました。
95は94から1年足らずで登場してますがチームエディットからカウンターから
その追加されたシステムのひとつひとつが、お客さんの要望を汲み取った結果ではないかな。
なんてこと思いました。
まあね、前作で惜しいな、とかこういうのあるとうれしいな。
的な部分にいちいち応えてるなあ、と。
これはKOFに限らず、面白いゲーム、長くシリーズ化してるゲームを見ると
多かれ少なかれそういう面がありますよね。
客に応える開発スタッフ、それにガチで挑むお客さん。
お客さんと共にシリーズを盛り上げていくってことでしょうなあ。
95はシステムの深化と、キャラクターとしてのKOFの始まりが両方楽しめる点がいいですね。
これはけっこうレアケースかもしんないなあ。
普通シリーズ物といえば荒削りだが魅力溢れる1、世界を広げ洗練された2、集大成的な3…
みたいな流れのような気がしますけど
KOFはまずスタートがSNK格闘の集大成的なスタンスでして
それをより深化させる方向に進みつつ
ストーリー面ではお祭り騒ぎ的な部分を配し、きちっとした世界観を構築していくという。
いや、こんな形で盛り上がったゲームはほんとそうないかも。
そうだなあ、あと思い浮かぶのはスパロボとスマブラぐらいか。
人気タイトルの看板背負ったキャラを差し置いて新キャラが一人立ちしたって考えると
KOFはほんと凄いですなあ。
そしてその盛り上がりは、開発者の熱意とお客さんの熱意の両方ないと
なし得なかったでしょうなあ。
送り手も受け手も一生懸命だったんだろうなあ。
95年といえば僕は2D格闘よりもバーチャに夢中で筐体ごと買っちまおうかとかしてた頃ですが
それでも時々2D格闘に触れ、それらに熱狂する若者にボコられてきましたので
こうしてバーチャルコンソールで配信された作品に触れてるだけでも当時の熱気が蘇ります。
たかがゲームですがみんな必死に遊んでましたな。
今のゲームに足りない部分かも知れませんね。
ゲームに向かう必死さというか熱さというか。
モンハンとかポケモンとかイナズマイレブンとか今でもあるのかもしれませんけどね。
僕がその場所からは距離を置いてしまったのかもしれません。
少し寂しくなる。
でもまあ、僕は僕でスタッフさんが一生懸命頑張って産まれてきたゲームを見つけては
どうにか伝えようと必死になんかやってるので
ゲームに対する熱さはまだまだ現役ぞなw


どうもアーケードのタイトルに出会うと思い出話部分が大きくなるなw
しかし、そんなに深く遊んでた訳ではないけどKOF95のことはしっかり憶えていて
当時のように楽しく遊ぶ事が出来ました。
もう15年も前の作品になっちゃうんだけど
現役格闘ゲーマーの方からすると古典過ぎて遊べませんかね。
たしかにストⅡなんかはもうテンポが遅すぎてしんどいですが
このKOF95は今でも十分楽しいと思うんだけどなあ。
システムの変化やキャラクター性の確立なんかについて書きましたが
こいつなにげにグラフィックがすごい。
背景のからなにからよう動きます。
その背景眺めてるだけで十分楽しいですね。
いやほんと、ドットの職人技がいたるところに。
この細やかさが世界観の構築に一役買ってるんだろうな。
ほんとに、これに賭けてたんだろうなあ、当時のSNKは。
こういう、メーカーのフラッグシップ的な作品は遊んでおいて損は無いと思います。
少なからず見どころがありますんで。
いや、落しておいてよかったなあ。
今後KOFシリーズがどこまで配信されるか分かりませんが
配信されたら極力追っかけていきたいと思ったマダオであった。





ザ・キング・オブ・ファイターズ'95
NEOGEOソフト:D4エンタープライズ:2009年11月6日配信開始
DLに必要なニンテンドーポイント:900