VOLFIEDで遊んでみた(レビュー57) | バーチャルコンソールクエスト

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不定期でお送りしておりますバーチャルコンソールレビュー。
57回目の今回はPCエンジンのVOLFIEDをお送りします。
それでは。


VOLFIED、ヴォルフィード。
ヴォルフィードはタイトーが1989年に発売したゲームで
ジャンルは陣取りアクションであります。

ということでまずは陣取りアクションとはなんぞや?
というとこから説明しなければいけませんね。

まず、四角に囲まれたフィールドがありまして
自機は画面下の縁にくっつくように配置されています。
フィールドの中には我が物顔で動き回る敵がいます。
レバーで移動できる範囲は、縁の周りのみ。
縁にいる間はバリアに守られてるので敵に触れてもミスになりませんが
これでは埒があかんのでかれらに触れないように、
ボタンを押してバリアを解除、縁から敵のフィールドへ切り込んでいき
敵に触れることなくまた縁に戻ってくることができれば
切り込んだ部分が自分の陣地となりまして、敵の陣地が減っていきます。
これを繰り返して、フィールドの占有率が規定値に達するとクリアとなるゲーム。
ざっくり説明するとこんな感じでしょうか。

この陣取りアクションの元祖は、同じくタイトーが1981年に発売したQIX(クイックス)。
当時の情況はインベーダーブームがひと段落し
各社が次のヒット作を模索している時期でしょうか。
そんな中ギネス級のヒットを飛ばしたのがナムコのパックマン。
1980年生まれであります。
QIXの方が1歳年下ですね。
そうそう、QIXというのはフィールド上でプレイヤーの邪魔すべく動いてる
棒状の物体のことを差します。
敵の名前がゲーム名なのでした。
ドットイートの代名詞であるパックマンと
陣取りアクションの祖にして唯一のスタイルを築いたQIX。
一見全然違うゲームのようですが基本のゲーム性はかなり似てるな
と僕は思ってたりします。
パックマンはモンスターの追跡を、QIXはランダムに動くクイックスをかわしつつ
指定された範囲を走破していく点に同じものを感じてしまうのです。
どちらも鬼ごっこのようだなあ、と。
パックマンは立場逆転があるケイドロ。
QIXはローカルルールも多い鬼ごっこの中で、わりとメジャーな高鬼(たかおに)。
高鬼は鬼より高い位置にいると触れられてもセーフというルールで
この部分が縁にいれば安心というQIXっぽいな、と…
いや、QIXのこの部分が高鬼っぽいと言うべきかw
なんか例えて比較して説明すれば伝わるかと思って書いてみたが余計に伝わらん気がするw
大体高鬼って全国的に行われてたルールなんだろうか…

このままいくと鬼ごっことテレビゲームについての考察になりそうなのでこの辺で。


QIXをベースに、SF風にストーリーを加えた舞台設定
タイムストップやレーザーなどのアイテム追加で
ゲーム性にアレンジを加えたものがヴォルフィードであります。
タイトーは、80年代後半にビデオゲーム黎明期の作品を数多くリメイクしてまして
ひょっとするとタイトー内でリメイクブームだったかwww
一番有名なのは86年に登場したブレイクアウト(ブロック崩し)のリメイク・アルカノイドかな。
第二次ブロック崩しブームの火付け役でしたもんね。
他にも88年には風船割りゲーム・サーカスをリメイクしたプランプポップ、
90年にはインベーダーのリメイク・MJ12(マジェスティック・トゥエルブ)と
89年に登場したヴォルフィードも加えると年1本ペースで出てますね。
やっぱりブームだったのか、もしくはノルマかwwwww

そんなリメイクラッシュの中登場したヴォルフィード。
QIXベースということで比較的地味なゲーム性にも関わらず
敵が棒上のQIXから当時タイトーが得意とした昆虫等現実の生物をモチーフとして
メカメカしくアレンジしたボスに変更、そして雑魚キャラ追加。
ボスは弾撃ってきますし陣地が狭まると共に小さくすばしっこくなっていきますので
陣地切り取るのがQIXよりも大変。
しかしそれを補うかのようにパワーアップアイテム導入で
スリル満点アクション要素アップ。
そして占有率99.9%でクリアすると貰えるスペシャルボーナスやら
最初のひと囲みで敵を敵を囲ったときに貰えるスペシャルボーナスやら
ボスをも倒せるスペシャルレーザーを出現させるパターンを探す囲い方等
スコアアタックのための要素がふんだんに盛り込まれた上手いアレンジでした。
僕は好きでよく遊んでたなあ。
一面の黄色い蛇みたいなヤツはスタートダッシュで画面右チョイ上あたりに陣取って
(最初の停止ポイントがその近辺であることが多かったため)
パターン通り止まったら速攻囲ってボーナスゲットしてましたな。
いやはや懐かしい。

今回バーチャルコンソールで配信されたPCエンジン版は
アーケード版登場と同じ89年12月という短期間で移植された作品で
アーケード版が全16面だったのに対し、PCエンジン版は全40面。
またクリア条件が80%から75%に変更された
言うなれば家庭用アレンジ移植作品となっております。

こいつもよく遊びました。
ということで配信開始と同時に速攻ダウンロードしたヴォルフィード。
Wiiリモコンのゆるゆるの十字キーに泣かされつつ
ボタンがゆるゆるなら俺の親指がよりきびきび動け!
とばかりに序盤の面では当たり前のように99.9%の20万点ボーナスゲット。
後半は敵の攻撃も厳しくなるのでクリア優先で。
な感じで当時を思い出しながら熱く熱く遊びこみました。
敵の間隙を縫って陣地を切り裂いていき、徐々に追い詰め、
最後は0.1%でも多く切り取るべく微調整しながらクリアのタイミングを計るあの瞬間。
最高ですなあ。
自分がどんだけヴォルフィード好きだったかよ~く思い出しましたw

僕はヴォルフィードが大好きであります!!!


当時の移植作、特にPCエンジンとメガドライブ両方に移植された作品は
差別化を計るため、だったかどうか分かりませんが
どちらかがアレンジ移植であることが多かったですね。
遊ぶ側も今のように完全移植は無理だというのが分かってましたから
家庭用に遊びやすくなったアレンジ移植も、それはそれでありだと思ってたような気がします。
しかし理想はベタ移植だよなあ。
攻略パターンが全然違うからなあ。
いやいや失敬、これは決して上手くはないけれど
アーケード版を愛して止まない一部マニアである僕の感想であります。

ビデオゲーム黎明期のアレンジ作品は、現在でもXBLAあたりでよく見かけますし
そのどれもがそこそこに面白いのは、元となったゲームの面白さが本物だったからでしょうね。
ヴォルフィードの元となったQIXも、ほんとにシンプルながら
面白さは既に確立してたような気がします。
1990年にゲームボーイ版が任天堂から発売されましたので
オリジナルは知らなくともけっこう有名なのかも。
ということは陣取りアクションの面白さはけっこう伝わるかも。
しかしヴォルフィードは意外に知らない人も多いだろうなあ。
ゲーセンでも地味に人気はありましたが稼動はそんなに高くなかった…
というか僕がよく通ってたお店は僕ばかり遊んでたような気がw
キャラが現代風になっただけのガッカリリメイクというのもよく見かけますが、
ヴォルフィードはゲーム性も向上させた非常によく出来たリメイク&移植なので
QIX体験者で本作未体験の方は是非是非。
もちろん両方未体験な方も是非。
元が4方向レバー作品ゆえに、Wiiリモコンやクラコンだと
少々操作性が悪くなるという欠点がありますが
これは修練でなんとでもなるよwwwww
ハイスコアを意識しだすと、俄然熱中度の増す、意外に中毒性の高い作品ですし
家庭用にボリューム大幅アップしてますんで
長く遊べる作品お探しの方には特にオススメであります。






VOLFIED
PCエンジンソフト:タイトー:2008年11月18日配信開始
DLに必要なニンテンドーポイント:600


僕のおすすめ度  99.9%