わたくし、大変な思い違いをしておりました(・_・;)
ということでレビュー35回目の今回はネオジオ初期の怪作で
意外と人気のあるキング・オブ・ザ・モンスターズをお送りします。
で、何を思い違っていたかと言うとこいつのジャンル。
見下ろし画面の対戦格闘で街破壊するのが楽しかったんだよねえ。
とずっと思ってたんですが今回遊んでみてびくり。
キング・オブ・ザ・モンスターズはプロレスゲームであります!!
いやあどこをどうとってもプロレスゲーだ、これは。
これはこれですごいなあ。
前代未聞の怪獣プロレスゲーですよ。
キング・オブ・ザ・モンスターズ恐るべし。(メンドいので以降KOMで)
1991年作品なんですが多分10年以上ずっと格ゲーだと思ってたなあ。
一体どこで記憶すり替えられたのやら。
10数年ぶりにプロレスゲーと認識を改めつつ、操作説明から行ってみましょう。
十字キーで移動。
斜め上からの見下ろし画面なんで上下左右に移動できます。
1ボタンがパンチ系・2ボタンがキック系の技が出ます。
使うキャラがモンスターなんでキックといいつつ尻尾攻撃だったりするのがポイントですね。
キャラ同士の距離が詰まると組みますのでこの状態で十字キー+1ボタンで投げ技。
ボディスラムからパイルドライバーやバックドロップのような大技まで
モンスターによっていろいろ用意されています。
ここでポイント。
ファイプロ以前のプロレスゲームは組んだら先に入力したほうが勝ちと言う
組み即ボタン連打のゲーム性がスタンダードだったんですがKOMもそれに該当すると思います。
いかんせん僕が下手すぎて1面からコンティニューしてる有様で
組み負けてばっかりなので断言できないですが多分組んだら連打勝負じゃないかなあ。
それと昔からプロレスゲーはいきなり大技かけようとすると返される仕様が多いのですが
KOMも返されることがあるのでご注意を。
ただKOMはいきなり大技決まったりするからなあ。
この点はちょっと不可解な部分があったりなかったり。
その他にはAボタンで走ることが可能。
タイミング計ってラリアット出したり、走って街を破壊しまくったりと用途は様々。
ということで本作は3ボタン仕様なんでクラコン推奨でお願いします。
ネオジオマニアの方は当然のごとくネオジオスティックですよねw
KOMらしい要素として1+2ボタン同時押しの操作があります。
1+2同時押しでジャンプ。
ジャンプのどこがKOMらしいかというとジャンプで高いビルなんか
踏み潰したり時折出現する航空機粉砕したりとモンスターらしいアクション全開で
破壊の限りを尽くすことができます。
そしてもうひとつは必殺技。
1+2ボタン同時押ししてボタンを離さず溜め続けると
モンスターが光りだしますのでここで離すと必殺技発動。
火を噴いたり腕伸ばしたりとおのおの特徴を活かした強力な攻撃を繰り出します。
操作自体は全キャラ共通でグラフィックと必殺技の特性に差はあれど
どれも同じような操作感で扱えますよ。
基本はこんなもんでしょうか。
続きまして、KOMの肝になってるリング。
怪獣プロレスゲーなんでリングは街そのものです。
東京から西は広島まで用意されていて街並みは1991年当時のものを
デフォルメしつつも観光名所は忠実に再現されているのではと思います。
そして街にあるものはほとんど破壊可能。
相手を投げてドッカーン
自ら踏み荒らしてドッカーン
と面白いぐらいに壊れます。
大阪城や広島市民球場も壊し放題です。
そして自動車・新幹線・飛行機といった一般の乗り物から
戦闘機・戦車からメーザー砲まで地球防衛軍(と思われる)の
対モンスター用車両までいろいろと登場。
これらは壊すだけでなく、掴んで相手に投げちゃうことも可能でして
プロレスで言うならばさしずめ凶器攻撃と言ったところか。
そうそう、街の左右にはロープ代わりに電磁バリアが設置してあり
触れるとしびれてリング、じゃなかった街に戻されます。
こちらはさしずめ電流爆破デスマッチと言ったところでしょうかね。
KOMはプロレスゲーなんで体力メーターを0にしただけではクリアにならず
ダウンした状態の相手に近寄って1ボタンを押すとフォールしまして
そこで3カウント奪えたらクリアとなります。
こちらのゲームオーバーの条件も3カンウント取られるまでとなっております。
プロレスゲーで例えるなら、デコのザ・ビッグプロレスリングや
(ナムコがファミコンで出したタッグチームプロレスリングのオリジナル版)
セガのアッポーのような非常にクラシックなシステムで
それだけにかなり大味で淡白なゲームなんですがとにかく
舞台を街に、キャラをモンスターにしたアイデアが素晴らしくて
ただのプロレスがここまで派手になるのかと感心してしまいます。
シングルマッチの他友達とタッグを組んで2対のCPUと戦う
タッグマッチモードもありましてこうなると大乱闘で
街はあっという間にめちゃくちゃですね。
KOMはクリア時のボーナスが街の破壊率に汚染率、そして死傷者の数と
さりげなく物騒な評価でボーナスが決まりますので
相手を倒すのはもちろんのこと街も焼け野原にすべく暴れまわりましょう。
ちょうどYouTubeでウルトラチャンネルが話題になってますし
これは紹介するタイミングは今しかない。
と思って取り上げましたがKOM制作者は円谷特撮より
東宝の方が好きだったんじゃないかな。
この世界観はゴジラシリーズとか流星人間ゾーンを想像したほうがしっくりきますね。
あとモンスターが微妙にチープなのも個人的には好感度高し。
ガンダムではなくガンガル目指しました、といった雰囲気が堪りません。
まあとにかく特撮好きには堪らない作りになってますんでそっちがお好きな方は
迷わずダウンロードしていいんじゃないかと思います。
ゲーム好きの方もリモートコントロールダンディやTHE地球防衛軍等
サンドロット開発の街破壊ゲーがお好きな方にはドット絵時代の街破壊ゲー遊んでみてよと
オススメしたいのですが格闘アクションの部分を求められる方にはちょっとどうかな。
戦う爽快感が意外に薄いので。
プロレスゲームとしてはクラシックすぎて全くオススメできません。
実はプロレスゲーだったという衝撃の事実に多少面食らいながらプレイした僕は
それでも街を破壊する楽しさは相変わらずだったよと思いつつも
淡白なゲーム性にすぐ飽きてしまい週末には多分倉庫行き。
やっぱこの手の作品はサンドロッドに任せるのが一番だよ。
超操縦メカMGのノリで怪獣と戦うロボットゲー出してくんないかなあ。
と本編とは違う方向へと妄想が膨らんでいったのでした。
やっぱあれですよ、初期のネオジオは頭がクラクラするようなバカゲー揃いなんで
その中で比較的ゲームとしてまとまってた本作は名作に映ったんでしょうな。
今改めて遊んでみると名作は言いすぎだと思いますw
なかなか遊べる愛すべきバカゲーですwww
キング・オブ・ザ・モンスターズ(D4エンタープライズ)
NEOGEOソフト・2008年6月3日配信開始
DLに必要なWiiポイント:900
僕のおすすめ度 57%