福原愛さんのユニフォームに企業ロゴが広告として入っていたり、
東京ドームや甲子園の壁に企業の広告が入っていたり、
こういうのはごくごく自然な広告であり、広告としては標準だと思います。

ただ、ここ数年、広告の露出は本当に露骨な表現が多くなってきたように思います。

例えば、笑っていいとも!のテレフォンショッキングのゲスト枠。

ずーっと昔はもっと自然に次の日のゲストが呼ばれていたと思うのですが、ここ数年に関しては完全に事前に決められたゲスト構成であることが露骨に伝わります。

フジテレビ系のドラマや映画のある時は必ずといっていいほど、露骨になりますね。

でも、これはこれで別に良いと思うんです。だって、トーク番組なので視聴者も感情移入にまでは至っていないとも思えるからです。また、フジテレビがフジテレビのことを宣伝するのは自然なことかもしれません。

ただ、ここ数年、あまりにも露骨で、ちょっと勘弁してほしいな~と思う表現があります。

それは、ドラマや映画の中での広告表現です。

具体的には、主人公がパソコンを使うシーンでやたらとパソコンについているメーカーロゴをアップで映す撮り方をしていたり、車のシーンでいかにもな感じでメーカーロゴのアップからカット割りされていたり、携帯電話で話すシーンでやたらとロゴを見せる角度だったり。。。

我々は広告デザインの会社ですので、こういう広告の価値も理由も分かっていますし、事情も分かっています。活用した経験ももちろんあります。

ただ、自分自身が視聴者としてドラマや映画を感情移入しながら見ているとき、この手の露骨な演出を見てしまうと一気に「冷める」んです。

昔のドラマの再放送とかには、こういう演出はありません。

ここ数年、あからさまに増えてきたと思います。

この演出の為に企業は広告費を支払って、それにより、ドラマの予算も確保されたり媒体側も利益を得ているわけですから、立派なビジネスです。素晴らしいことだと思います。

ですが、視聴者の目線で見たときに、あまりにも露骨なのでこのまま広告枠がもっと売買されて、ドラマの中が広告まみれ…という時代がやってこないか心配です。

ドラマや映画はあくまでも作品。これは視聴者の期待です。

ですが、広告収入やスポンサーがつかないと、良い物が作れない。これも作り手側の現状です。

このバランス、難しいですよね。。。

格闘技の番組なども、本番が始まるまでに何度もCMにいきますよね。
あれは、視聴者にしてみればイライラするだけで逆効果だと思います。

昔、CMは「トイレに行くための時間」と言われたほど、番組→CM→番組→CMの流れがはっきりしていましたが、最近では、CM→番組→CM→ちょっとだけ番組(いいところで)→長めのCM→番組→CMという流れですよね。いつ番組に戻るか分からないのでトイレになんていけません。

今後、広告はどんどん変わっていきます。

現代の広告手段も、10年後にはガラリと変わっています。

10年前にはブログなんて普及もしていなかったし、ネット通販も始まったばかりで普及していませんでした。当然、ネット広告も今みたいに確立されていませんでした。

なにより、携帯電話の性能やインフラも今とは全然違いました。

広告の動きや動向、毎日毎日じっくり観察していると本当に病みつきになります。^^