桜が満開です♪ | スマートフォンサイト・アプリ制作のファーストビット社長日記、のようなもの

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スマートフォンサイト・アプリ開発を手掛ける株式会社ファーストビットの社長日記です。携帯に関することや、起業にまつわる裏話などを。

市ヶ谷で、4度目の桜を眺めた。

1度目は、ちょうど表参道からの引っ越しを考えていた頃。

靖国通りが桜のトンネルになり、舞い散る花びらを見ながら

こんな景色が毎年見られるところで仕事がしたいと思った。


「3年でヒルズに戻ってくる」、そんなことを豪語して4年半前に勤めていた会社を飛び出した。

不自由だとばかり思っていた会社は、離れてみると、大いなる自由に満ちあふれた

かけがえのない会社だと気づいた。


自分を守っていてくれていた不思議な空間、何もなくなり裸になり初めて気づいたありがたみ。


いまでも、故郷のように感じる場所。風の噂で調子がいいとか、そんな話を聞くとほっとする。


辞めてすぐに、当時の上司にこんな生意気なことを言った。

「ボクは絶対に営業はしない。頼るつもりもない。でも恩だけは絶対に忘れたくない。

それが例えどんな無茶なスケジュールでも、この会社が困ったときには必ず助けます。」

普通はこんなことを聞いたら怒るだろうに・・・。

4年半が過ぎて、いまでも時々、あり得ないスケジュールの仕事を頼まれたりする。

・・・でも、それはきっと嬉しいこと。誰かに頼って貰えるということ。

口の悪い、世間知らずな小僧を信頼して、大切な仕事を出して貰えたことに、

桜を眺めながら静かに感謝した。


会社を辞めてすぐの頃は、ただただ夢中だった。

お金が欲しかったのかもしれないし、裸の自分を空想の敵から守るために

たくさんの不自由なモノを身にまとっていた。


いくつかの引っ越しや、いくつかの取引、そしてインターネットというどこか奇妙な世界を通じて

色々な人に出会うことができた。何人かの人とは相容れずぶつかり、

何人かの人とは本当に仲良くなることができた。

出会う全ての人は師だったのだと、いまならそう感じられる。

親孝行や、後悔と同じで、時間が過ぎふと立ち止まって振り返る瞬間まで

大切なモノは気づきにくいのだと思う。本当にバカだな、そんな風にも感じる。


ただ漠然と思い描いていた夢を、社員が増えるにつれて、「なぜ?」と自問することが増えた。

1STBITというちっぽけな会社を通じて、伊藤と実現したかったこと。

いま、いちばん嬉しいこと。そして未来にある社員の笑顔。

きれい事だと笑われるかもしれないが、いつからか取引先の方から社員を褒められるのが

何よりも嬉しいと感じられる自分に気づいた。


たくさんの無茶を押しつけた。時には自分の弱さを押しつけた。そしてきっと今もそれは変わらない。

本当に多くのことを仲間からも学んだ。何人かはボクという人間に見切りをつけて新たな活躍の場を選んだ。

そして申し訳ないほどたくさんの仲間が、不安や苦しみを乗り越えて、ここにいてくれること。

1STBITという会社に所属する期間、ほんの一瞬でも、安田といて本当に良かった。

そんな風に思って貰えるように。ただそれだけを願っている。


散りゆく桜を眺めながら、あと多くても40回くらいしか出会えないんだな、と

感傷的な気持ちになる。人生というかけがえのない時間の一部を1STBITという会社と共に

過ごすことを選んでくれた仲間に、心から感謝を捧げたい。

そんなことを想いながら、4月以降の戦略について考えていた。

限られたリソースと無限の可能性を信じて、物事の優先順位を決めていく作業。

怒濤のように毎日さまざまなイベントが起こり続けたこの半年間、理由を付けて後回しにばかりしていた。

まるでこのblogの更新のように・・・。


1STBITはモバイル業界で最もCSの高い会社を目指します。

付加価値を常に意識しながらワンストップでのサイト最適化という作業を通じて、

クライアントであるパートナーに利益とハッピーを与えられる会社になってみせます。


これから半年間をかけて、会社のあちらこちらに散らばっていたノウハウという形のないモノを

きちんと整理し、これからの3年間にパートナーに必要となる戦略と戦術を再構築し

きたるべき競争激化の時代に万全のサポートができるように準備を進めます。

効果測定と最適化作業、SEO、SEM、LPO、そして費用対効果を明確にしていくこと。

ブラッシュアップしていくべきことはそれこそ無限にあります。


IPOや売上の向上にいつしか振り回され、優先順位や1STBITの存在価値が

見失われかけてた部分がきっとあります。

初心に立ち返り、最高のサービスと価値ある提案、そして情熱を持ったチャレンジを

追い求め、その延長線上に新たなフィールドが待ち受けるように。

本当にパートナーに恵まれ、たくさんの信頼と愛情をどこか一方的に受け続けてきた現状に満足せず、

社員同様、クライアントからも1STBITと付き合っていて良かったと言って貰えるような

本当に価値のあるサービスを提供していきたいと考えています。


そう強く決意した桜が満開の夜でした。


そして最後に、全てをあたりまえと思わず、感謝と共に歩いていけますように。

ありがとう。ありがとう。本当にありがとう。