先日、「ツルノヒトコエ~New Beginning 2017!!~」に参戦した。今回は、Favorite Banana Indians第9回本公演「Singularity Crash」出演者の坂元瑛美さん、森崎真帆さんが出演していた。勿論、「Singularity Crash」振付のAYANEさんこと桑原彩音さんも、お姉様のみずきさんとの共同主催者・振付・ダンサーとして参加していた。これは行くしかない。今回は、前に見た2回に比べて出演者が少ない。少数精鋭ということだろうか。
ツルノヒトコエは、ダンスと歌、MCで構成されるステージである。所謂アイドルショーやライブとは違う。ダンスも本格的で、ただ踊っているというレベルではない。しかし、アーティストを気取るダンサーによるダンス公演とも違い、出演者は親しみやすく、構えなくても楽しめるものだ。前回、前々回と見ているが、その2回には男性のダンサーやシンガーが参加していた。今回は歌うのも女性だったので、女性オンリーのステージだった。



ダンスはこれまで2回と同様格好良く、完成度も高かった。また、熱気も凄かった。ノリノリのナンバーから、ちょっと芝居の要素が入った可愛らしいナンバー、妖艶な空気感を醸し出すものなど、構成もバラエティに富んで飽きさせない。
ダンスというのは、ただ振付を覚え、その通りに踊っているだけでは話にならない。それがベースにあって、その上で何を表現できるのかがポイントになる。というか、それができないとダンスの意味はない。だから、まずは振りを完璧にすることが基本になる。簡単に書いているが、それをやるだけでもかなり難しい。それに、1人で踊っているわけではないので、チーム全体でどう見えるか、どう息を合わせるかも重要である。これは、役者が台詞を覚え、舞台上で演じる場合と基本的には同じことだ。
ツルノヒトコエの場合、台詞(言葉)が一切ない。(曲に歌詞はあるが。)なので、全てを身体で表現することになる。衣装や照明は勿論助けてはくれるが、それでも、言葉に頼れないというのは、結構苦しい。素舞台だし、見せるものは自分の身体によるダンスしかない。しかも、体力の消耗も激しい。何曲か連続して踊るのはかなり大変だ。そんないくつものハードルをクリアできる人間だけが、あのステージに立てるのである。



先に書いたように、僕はツルノヒトコエを2回見ていて、今回が3回目だった。前の2回に比べて、今回はステージ上の空気がより生き生きと、楽しさに満ちているように感じられた。それは、どうやら現場の雰囲気にあったらしい。今回のステージの出演者は、基本的な取り組み方やステージに臨む姿勢、そして「覚悟」がしっかりした人達ばかりだったのだと思う。これまでは、まずそこから叩き直さないといけないメンバーが多かったのだと推測される。
よくネタのように語られているように、みずきさんの厳しい指導で泣いてしまう参加者が続出していたツルノヒトコエだが、MCによれば、今回はそれが1人だけだったという。みずきさんはいつも通りキレていたようだが(笑)、おそらくこれまでよりもレベルの高いところでキレていたのではないかと僕には思える。そして、今まで以上にそれ自体を楽しめる=本当の楽しさや喜びを知っていて、それを貪欲に求めていく精神的な強さを持った人達が参加していたのだろう。だから、現場の空気がより前向きになり、いい意味での「余裕」があったのではないだろうか。それがダンスにも現れていたように僕には見えた。(みずきさんがツルノヒトコエのブログで、坂元さんのことを書いていた。彼女に代表されるような人達によって、今回は構成されていたのだと思う。興味がある方はブログを読んでみて欲しい。)
結果として、今回は、前の2回以上に、しなやかで暖かく、明るい雰囲気に満ちたステージになっていた。それでいて、弛緩したりはせず、張り詰めた緊張感がある、実に心地よい空気感があるダンスだった。全員が、本当に充実した時間を過ごしたのだというのが、見ていても伝わってきた。
全員、踊っているときの顔が輝いていた。心の底からダンスを、そして今生きているこの瞬間を楽しんでいるのがよく分かった。



希有なエンターテインメントといってもいいツルノヒトコエのステージは、今年は名古屋でも予定されている。より多くの人達にこのイベントのことを知って欲しいと思う。クオリティの高いダンスと歌で、出演者の等身大の(または、少し背伸びした?)魅力がダイレクトに伝わるところが最大の良さだ。
これからも僕はこのイベント(公演)を応援する。次はどんなメンバーで、どんなステージになるのか、今から非常に楽しみである。
僕がツルノヒトコエのTシャツを着て稽古場に現れるのも、そう遠くはない、かも知れない(?)



そして、今回のメンバーで、僕が初めて見た人の中で、今度Favorite Banana Indiansの公演に出演して欲しいと思った人がいた。さて、それは誰だろうか?
出演が叶うように動くつもりだ。(少し先になるが。)



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