生活保護受給者が受給済みの生活保護費の
返金を求められる根拠条文が2つあります。
生活保護法63条:被保護者が資力が
あるにもかかわらず保護を受けたときは、
地方公共団体に対して速やかに、受給額の
範囲内で、保護実施機関の定める額を
返還しなければならない。
生活保護法78条:不実の申請その他
不正の手段により、保護を受けた者に対し、
地方公共団体はその支給した保護費の
全部または一部を徴収できる。
前者は例えば、交通事故に遭い、仕事が
できなくなったので、生活保護の受給を開始
した2年後、示談が成立し多額の賠償金を
獲得した折に、その賠償金の中から過去の
生活保護支給額の一部または全部の返金を
求められるという場面があるということです。
後者は生活保護の詐欺罪で摘発されて
いる案件が典型例でしょう。
生活保護法63条の返還請求権の性質は、
おそらく不当利得返還請求権であるため
仮に生活保護受給者が破産したときには
免責対象になると解釈できると思います。
厚労省は反対解釈を示していますけれども
2010/10/27東京地裁は普通債権であり
財団債権ではない、とすれば免責対象と
捉えて差し支えない見解を示しました。
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010102701000899.html
では生活保護法78条に該当するケースで
返金を求められた場合にはどう考えるかと
いうことですが、逆に、破産法253条1項2号の
非免責債権に該当することになるのでは
ないでしょうか。つまり生活保護法78条に
該当する場面は不法行為が成立する場面と
捉えて差し支えないと思います(あくまで
原則論です、例外もあるだろうと思うことは
コメント欄参照)。
すると、破産の場面では同じ返金要求で
あっても、返金の根拠をしっかり確認して
対応することが大事だということになります。
ろぼっと軽ジK