昨日、高熱と全身倦怠感でぐったりとしており、寝付こうにも寝付けなかったので、今までとりためてあったビデオでも観ようと、先週録画しておった「トリビアの泉」を観た。
私はくだらないことが好きである。そしてくだらないことを大まじめにすることが大好きである。であるので、この番組は好きなのだが、観ることがなかなかできないので、たまに録画してみたりするのであるが、観るのを忘れていたりする。
で、ガセビアのコーナーで、うさぎは一匹だけになると寂しくて死んでしまうというのはガセである、と紹介しておった。
な・何ィ、これはガセなのか?
ずいぶん前のことであるが、国選弁護人として被告人にガセを言ったことになってしまう。あのテレビの中の「嘘つき」とつぶやく女性(嘘つき女っていうの?)に嘘つきと言われる分にはかまわないが、被告人から言われるのは勘弁である。
事件は、かなり重大な傷害事案であり、かつ、被告人は被害者ともともと生活上かなり対立しており、被害者に対する同情、反省の情を有しておらず、事件自体に対しても、不条理である、という思いしかなく、なかなか困った状況であった。一人暮らしで、身よりもおらず、寂しがりやであり、決して非情な人間ではないのであるが、どうも自分の領域の中以外の人物に対する共感という感情をなかなかもてない性格のようであった。
その中で、彼が当時飼っていたうさぎをダシにして、事件自体について見直してもらおうと考え、「あのねぇ。あなたが事件を起こしたら、うさぎさんはあなたの部屋で一人(一羽?一匹?)だけになっちゃうでしょ?うさぎさんは寂しいと死んじゃうんだよ。どうすんの。今回の事件できちんと反省して、もう二度と起こさないって思わなきゃ、新しいうさぎさんを飼ってもまた死んじゃうよ。」と語りかけてみた。これが全くのガセだったというのである。ショック。
被告人は、うさぎさんの話を持ち出すと、とたんに子どものようになり、おいおいと声を上げて泣いておった。私と大家さんとで協力して、近くの小学校にウサギを引き取ってもらうと、「うさぎさん。ごめんね。ごめんね。でも、もう寂しくないよね。」とつぶやいておった。少なくとも、事件を起こしてしまったことの愚かさだけは、理解してもらえたのではないかと思う。
しかし、きっかけはガセ。
実に申し訳ないが、まあ、あの時の被告人が、この番組を観ていないことを祈る。許してね。
しかし、あの女性からは「嘘つき」と言われてみたいなぁ。
M弁護士