僕には好きな人がいる―「誠人」


僕には嫌いな奴がいる―「麻琴」



誠人と麻琴―。



僕は誠人が大好きだ。


僕が誠人と出会ったのは幼稚園の頃でハーフの僕は誠人と同じ日本人学校に通い始めた。
そこで僕は日本人のクラスメートに宇宙人を見るような目で仲間はずれにされ、いじめられていた。


だけど誠人だけは違ったんだ。


誠人だけは一緒に帰ろうと、言ってくれた。

誠人だけはこの蒼い瞳をきれいだねと、言ってくれた。

誠人だけはこの外見に不釣り合いな名前をかっこいいねと、言ってくれた。

誠人に言われると学校での疎外感が不思議と和らいだ。
嫌だったはずのこの外見も名前も不思議と嫌いじゃなくなった。
誠人が義母の事で苦しんでいた時も傍にいれるのは僕だけだと思っていた。


誠人だけ傍にいてくれれば何にもいらなかった。




そう、誠人の隣は常に僕の場所だと思っていたのに。




あいつさえいなければ………。


あいつさえ現れなければ………。