20190421-3 山寺蔵王ウルトラマラソン参戦記(第4編)
長い停車待ちの後、何事もなかったかのように参戦記再開です(笑)。
( ̄∇ ̄*)ゞ
おかげさまで体調については徐々に復活中。筋肉疲労ではなく、極度の内臓疲労が原因のようです。腸は復活したようですが、酒が未だに飲めないということは肝臓がやられてますね。
脚の故障も恐いですが、今後は内臓疲労も侮れませんね!特にウルトラは内臓が物理的に強くないといけません…
内臓はどうやったら鍛えられるんでしょう?
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(第3編からのつづき)
本編は最終関門(第3関門・86km地点)手前まで、おおよそ55~80kmあたりのことを記述します。
(自販機は除く)
どうやら途中での補給は基本的に10kmおきのエイドのみとなることは予め把握してました。
何故なのでしょうか?
どんな所を通るとそんなことになるのか?
それはこれからご紹介しましょう…
それ以上に前半で貯金をかなり食い潰してしまったことから、後半時間的に余裕があるのかどうかが気になります。
既に半分以上過ぎているし、前半ほど痺れるようなアップダウンはないことからあとは消化試合的なものになるだろうと思ってました。
このレースの制限時間は16時間(20時)です。現在12時ちょっと過ぎですから計算上あと8時間弱あります。
残り45kmを8時間?
単純計算でキロ10でも行ける訳ですから、まあ全て歩いても楽勝でゴールできるのでは?と普通は思いますよね。
実はこれが大きな落とし穴なんです!
前掲の地図をいま一度ご覧ください。
この大会にはゴールまでもうひとつ関門(第3関門)があるんです。第3関門(86km地点)の閉鎖時刻は16:30となってます。つまり残り4時間半です。
第3関門に引っ掛からないようにするにはどれほどのペースが必要か?
(86km - 55km)/ 270分 ≒ 8min/km
つまり31kmをキロ8で走りきる必要があります。このペース、基本的に歩いてはいけないペースです。随分ハードルが上がりますね!
一見大したことないように見えますが、それはフラットなコースの場合です。それに既に60km近く走ってきた足にはなかなか厳しいペースと言えます。
実は第3関門閉鎖時刻の早さと後半のアップダウンの多さがこのレースの隠れた難しさなんです。86kmを12時間半で走るということは実質的に14時間制限の大会と見た方が無難です。
16時間制限と思って後半チンタラ走っていると間違いなく関門に引っ掛かります。
来年以降参加を検討されている方は注意しましょう⚠️。
既に上りの歩きと2ヶ所の大休止で貯金は枯渇してしまいました。この悠長な行動は「後半は平坦なコースであろう」という思い込みによるものです。
本当はこれ以上の極端なペースダウンや休憩は許されない状態に陥っていたのです。
しかし当人はレストステーション出発時点でこのことに気がついていないのであります…
さあ、どうなるか?
レストステーションは関門時刻の30分ほど前の12時頃に出発します。レストステーションを出て暫く住宅地を走りまして、やがて須川の橋に差し掛かります。幅が狭いので対向車に注意です(車が入ると人が通る隙間がない!)。
コースは斎藤茂吉記念館の敷地へと続きます。こちらは桜の名所にもなっているようです。花見客の方々から応援いただきました♪
なかなか見事な咲き具合です。今年は行く先々で桜🌸が満開です。この大会、可能であれば4月開催を続けて欲しいんですが…
(天童の一大イベントの人間将棋と重なるため、いろいろと難しいのだそうです)
この区間は雑木林や農地ばかり、施設と言えば産廃業者ぐらい(笑)。そのため人気もなく、当然応援なんて一切ありません。
あるのは「自分との対話」だけです…
走りながら哲学したい人には最適かも(笑)。
正直なところ、60kmを過ぎたあたりから
「今回もダメかな…」
と急に弱気になったものです。
完全に心が折れてしまったんですね…
残り時間もどんどん少なくなっていき、敗戦ムードが濃厚になりました。
そして…
ダラダラと続くアップダウン
見えるは雑木林と産廃業者のみ…
聞こえるのは「シーン…」という静寂の音と、自分の独り言のみ(笑)。
おまけに暑いと来ますから、戦意もダダ下がりであります⤵️
これまでのウルトラ敗戦の連鎖を断ち切るためにも、何とかしなくては!
ようやく自らか置かれている状況に気が付くのであります❗️
給水をするとともに、お菓子を幾つか補給させていただきました。
すると…
スタッフさん同士の無線連絡のやりとりが聞こえてきます。
要約すると、後方のランナー同士の間隔が大きく開いて来ており、完全にバテて歩くランナーが増えてきているとのこと。確かに60km過ぎたあたりから見かけたランナーは1人か2人だったと思う。
どうやら収容に着手するかどうか検討に入っている様子(確かに権限ありますからね…)。
いかんいかん、こんなところで収容されている場合じゃない!
エイドをいそいそと出発します。
出発時点でもはやキロ8台では関門突破は厳しくなってきました。スタッフさんからも
「う~ん、走らないと間に合わないね…」
と忠言を受けます。
幸い大きなアップダウンはもう無い。
どこまで巻き返せるか❗️
幸い70kmエイドから先は丘陵地からの下りと平坦な区間が続きます。平均でキロ6~7を保ち、少しずつ借金を返していきます。そしてキロ5を切る区間も出来たことから、少しではありますが光明が見えてきました。
やればできるじゃないか❗️
力走の甲斐もあり、少し巻き返しに成功しました。残り10kmを1時間半ですから、キロ9のペースで行けば関門を突破できます。
幸い脚はまだまだ元気なので、関門まで確実にゴールできるよう、少し足を休めます。
さあ、マーキュリー!
最終関門を突破できるか?
(最終章につづく)