Two Pigeons Flying High | マザーグースのうたに魅せられて

マザーグースのうたに魅せられて

英国伝承童謡(Nursery Rhymes)はマザーグース(Mother Goose)
という名で知られています。

このマザーグースで、すっかり魅了された私、ふぁざぁぐうすが、
つたない知識と英語力でマザーグースについて紹介していきます。

高く飛ぶ二羽の鳩

旅立つは中国の舟

流れるような柳の葉

橋上には男が三人

たぶん四人も居なければ

築かれた中華風の館

此の地を覆うが如くなり

林檎の木には果実が実り

我が歌は柵になびく

 

 

Two pigeons flying high,
Chinese vessel sailing by,
Weeping willow hanging o'er,
Bridge with three men, if not four,
Chinese mansion here it stands,
Seem to cover all the land,
An apple tree with apples on,
And a pretty fence to hang my song.

 

The Puffin Book of Nursery Rhymes

 

 

ほんとうは漢詩のように訳したかったんですが無理でした。

 

18世紀後半から19世紀にかけて、ヨーロッパ中で巻き起こった陶磁器ブーム。
その頃に英国の陶磁器メーカー、ミントンが作成したとされるのがウィローパターンという図柄です。

 

 

まさしくこのライムは、この図柄を歌ったもの。

この図柄は中国の裕福な家に生まれた娘とその父の秘書であった青年との悲恋がモデルになっていると言われています。

 

娘の父親は青年が娘に身分違いの恋をしている上に自分の悪事を知ってしまったことに腹を立て娘を棟の中に幽閉。

娘と青年を合わせないようにし、その間に軍人との政略結婚を取り付けます。


娘の結婚式当日、なんとか娘を奪って孤島に逃げた青年でしたが、娘を奪還すべく追ってきた軍人の猛攻に遭い、青年は死亡。

娘も後を追うように自害したのです。

 

しかし、二人の魂は不死の小鳥となり、空に飛び去っていたのでした。。というお話。

 

 

ただ、この話自身、ミントン社による創作であったという説もあります。

ひょっとするとこのライムもミントン社の創作だったりして。

 

だとしたらこれ、世界最初のメディアミックス広告かもしれませんね。。。