High Diddle Diddle | マザーグースのうたに魅せられて

マザーグースのうたに魅せられて

英国伝承童謡(Nursery Rhymes)はマザーグース(Mother Goose)
という名で知られています。

このマザーグースで、すっかり魅了された私、ふぁざぁぐうすが、
つたない知識と英語力でマザーグースについて紹介していきます。

ハイ、ディドル、ディドル
猫と小提琴(ヴァイオリン)
子牛は月を跳び越える
大喜びで仔犬が笑う
お皿はスプーンを追い回す

HIGH Diddle, Diddle,
A Cat and a Fiddle;
The Cow jump'd over the Moon:
The little Dog laugh'd
For to see the Sport,
And the Dish ran after the Spoon,

TOMMY THUMB's SONG BOOK

マザーグースの本になら必ず載っているライム。
英米人に「猫が持っている楽器は?」と聞くと、
十中八九「フィドル」と帰ってくるそうです。

たとえ、このマザーグースを知らない、という人でも、
バイオリンを弾いている猫の絵を見た事がある人も多いのでは?

幾つかあるバリエーションのうち、かなり初期の
トミーサムバージョン。

一文字目が、HEY ではなくHIGH、
Dish ran with the Spoonではなく ran after が特徴です。

いずれにしても、意味不でシュールですよね。

ここらは余談。
 sportには運動の意味の他に、冗談とか娯楽という意味があるようです。
 牛が月を跳び越えるのは、スポーツより冗談の方が合う。
 だからこそ仔犬は笑うんだ・・と思うのです。

 ところが、トミーサム版よりさらに古い「マザーグースのメロディ」版では

「こんなことで笑う犬はきっと小者に違いない。
 偉大なる犬であるならば、かようなくだらない事で
 笑ってしまう事を恥じるだろう」

と、これまたシュールに解説してくれています。