『逢魔が刻』 橙と薄紫を 空気にぽとり、落として混ぜた 色水を湛えた硝子瓶の底に 閉じ込められてしまったかのよう 黄昏時 逢魔が刻 少し先にいるはずなのに もう誰なのかわからなくなる 君は君なのか 私は私なのか 藍が朱を沈めていく 魔に逢ってしまった いつもと様相が違っている 曖昧に、薄暗く滲んでいく 確信が持てなくなる 君はいま何処にいるの 私は魔に逢ってしまった 世界は揺らいで夜になった